渋野日向子の現在地 4年前に優勝した全英女子へ、状態は「上り調子の感覚はある」 (3ページ目)

  • 武川玲子●取材・文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

「突然きた」ということから、彼女自身、自らの現状も踏まえて"優勝争い"への準備はまだ整っていなかったのだろう。実際、優勝に対して「欲はあったと思うけど、めちゃくちゃあったかというと、そうでもない」とコメント。重圧もそれほどなかったという。

 状態が急速によくなっていることは間違いないが、結局のところ、目の前の一つひとつのプレーに対して"冷静に"対処することはできていなかったように見える。あくまでもそれが現状ゆえ、渋野は「1ミリずつでいい」と、自らの進歩を改めて願うのだろう。

 さて、今週はいよいよ今季のメジャー最終戦、AIG全英女子オープンが開幕する。

 舞台はロンドン郊外、サリー州のウォルトンヒースGC。2019年に渋野が優勝したウォーバーンGCと同じ林間コースだ。

「少し休んで、いい状態で迎えたい」と語った渋野。技術も、心も、少しずつよくなっていることは明らか。今度は"上位争い"の準備も整っていることを鑑みれば、大いなる飛躍が期待できるかもしれない。

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