FWとしてこのままでいいのか...。岡崎慎司を悩ます「65分問題」 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 もはや見慣れた光景になりつつある65分前後の交代について、ワトフォード戦後の岡崎は次のように話す。

「(後半中盤の63分で交代だったが)『何回、このシーンを見てきたか』という......。プレーしていても、ボールを何度も追いかけるしかやることがないというか、『これでいいのか?』と思ってしまうことが多々ある。『このまま(ボールを)追いかけ回しても、45分が終わったらたぶん交代だろうな』とか考えてしまうので......。もちろん、(自分の)やることは変えないつもりですけど」

 レスターのストロングポイントは、岡崎を軸にしたプレッシングサッカーにある。前線から岡崎がプレスをかけ、敵のパスを乱したり、パスコースを限定したりすることで、後方部でボールを刈り獲ることができる。言わば、岡崎は戦術上のキーマンだ。

 しかし、チームに変化が必要になったり、リードされて追いかける展開になったりすると、真っ先に交代を命じられるのも岡崎だ。そこに葛藤がある。理由は、自分がストライカーであるとの強い自負。そして、戦術の要人でありながら、あっさりと交代させられることのやり切れなさだ。岡崎の頭には、さまざまな思いが交錯するという。

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