2015.03.12

三冠監督・長谷川健太「最初はゾーンプレスさえ知らなかった」

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 3月7日、今季から2ステージ制となるJリーグが開幕した。

 注目は、やはり昨季三冠(リーグ、ナビスコカップ、天皇杯)を達成したガンバ大阪だ。第1節のFC東京戦は2-2と引き分けたものの、堅守を軸としたバランスのとれたサッカーはさらに磨きがかかっていて、年間総合優勝の最右翼と見られている。

 チームの指揮を執るのは、長谷川健太監督である。就任わずか2年目でチームを三冠に導いた手腕への期待は高まるばかりだが、自身の手応えはどうなのか――。

ガンバ大阪をJクラブの頂点に導いた長谷川健太監督。 昨季、三冠という快挙を果たしたあと、その最大の要因として、長谷川監督は「総合力」を挙げた。それは、具体的にはどういったことなのだろうか。

「3つ(のタイトルを)獲れた要因は、何より”チームがひとつ”になれたことです。例えば、サブの選手を試合で投入するとき、本人がチームのために戦う準備ができていないと、いいプレイができないし、チームも機能しない。でもウチは、その不安がなかった。サブの選手が活躍して、勝った試合が多かった。そうすると、チームの雰囲気がすごくよくなるんです。その結果、レギュラーとサブ、みんながチームの勝利のためにひとつになってくれた」

 今季、チームのさらなる進化を求めて、1月中旬に沖縄キャンプをスタート。2月の宮崎キャンプに入ると、フィジカルと同時に戦術面の浸透も図って、かなりハードなメニューが消化された。その際、長谷川監督が盛んに口にしていたのが、「質と頻度を上げよう」という言葉だった。

「昨季のリーグ戦では、失点31、得点59でした。失点35以下という目標はクリアできたけど、65点に設定していた得点の目標は、6点足りずに果たせなかった。今季はその目標達成はもちろん、昨季の自分たちをどのくらい上回っていけるのか、自分たちのサッカーにどのくらい磨きをかけていけるのか、が大事になる。そのために、(プレイや走りの)質と頻度ということを言い続けたんです」