日本代表は「引いた相手を崩せなかった」のではない。どのようにオマーンの術中にはめられたのか (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 岸本勉●写真 photo by Kishimoto Tsutomu

 逆に、これまで酒井が右サイドで果たしていた役割が、図らずも明らかになった。彼の力強いプレーがボランチにパスコースを、サイドアタッカーにサポートを、トップにクロスの供給を、左サイドの選手に時間や空間を与えていたのだ。

 ひとりで戦局を動かせる選手を欠いた場合、日本はオマーンのような相手にも苦しむ。その現実をさらけ出した一戦だった。それは今回、アジアを勝ち抜く上での戒めとするべきだろう。

「オマーンの監督の仕事は楽しいです。何かを成し遂げようというチームで、オマーン人が誇りに持てる勝利をプレゼントできました」

 イバンコビッチ監督は、言葉の端々に幸福感を滲ませていた。

◆集英社ムック
『Sportiva TOKYO 2020 オリンピック 総集編』好評発売中

発売日:8月23日(予定)
定価:1760円(本体1600円)

【内容】

●Medal獲得数は58個!
日本人メダリストを紹介

●ニッポン野球の底力!
侍ジャパン、歓喜の金

●サッカー U-24日本代表
本気で金メダルを狙った男たち
「史上最強」ゆえの涙

●前代未聞のオリンピックが開幕するまで
険しすぎた道のり

以上のほか、必読の特集が満載。永久保存版の1冊‼

購入はこちらから

‣Amazon
https://www.amazon.co.jp/dp/4081023336

‣セブンネット
https://7net.omni7.jp/detail/1107224540

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る