武器は「何をするのかわからない」。
堂安律がヒデや本田の系譜を継ぐ (3ページ目)
「(敵の)背後へ抜ける動きは、オランダで磨きをかけた部分で、今までの自分にはなかった形です。いい形で(ボールを)出してもらえたんで決めたかったですけど、シュートを打つ前に(ゴール後の)パフォーマンスを考えていて......。GKが完全に寝転ぶと思ったんで、チョンと蹴って、観客が静まってシーンとなっているなか、そのボールがゴールに吸い込まれていくイメージだったんですけど......(最後は相手DFに)やられました」
さらにその5分後、堂安はまたしてもガンバ時代には見られなかったシュートシーンを披露した。縦に抜けて、右足でシュートを放ったのだ。
「右足でも(シュートを打つ)練習をしているんです。こういう形もこれまではなかったと思います」
右サイドからカットインして左足でシュート――それが、ガンバ時代の堂安のシュートパターンだった。それを相手に封じられると"消える"時間が目立っていたが、今は相手の背後を取って右足で打つ、というパターンに加え、「味方を使ってコンビネーションでゴールを決めるほうが楽ですし、そのパターンを増やしていきたい」と語っていたように、ドリブルなどによる単独突破を仕掛けつつ、コンビネーションで崩していく形まで見せていた。
攻撃の多様性とシュートへの高い意識。まさに堂安は、選択肢の多い"危険な選手"に成長していた。
多彩なプレーで決定機を生み出していた堂安律
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