検索

【夏の甲子園2025】現地取材記者5人が選ぶ大会ベストナイン後編 世代ナンバーワン野手から奇跡を起こしたあの選手まで (2ページ目)

 東洋大姫路の白鳥翔哉真(ひやま)。お父さんが桧山進次郎(元阪神)の大ファンということで名づけられ、打席では桧山の応援テーマが使用されたが、3回戦までの6安打はすべてタイムリーの7打点と代打の神様譲りの勝負強さを見せた。

 横浜の阿部葉太は、説明不要のこの世代ナンバーワン野手。あとひとりで敗退の危機から打った神奈川大会準々決勝・平塚学園戦の彼のサヨナラヒットがなければ、"5人内野シフト"に代表される今夏の甲子園での横浜戦のドラマは見られなかった。

 県岐阜商の横山温大は生まれつき左手の指がないというハンディキャップがありながら、それを感じさせない力強いスイングは驚きのひとこと。守備でも横浜戦の初回のファインプレーや捕球後すぐにグラブを持ち換える"アボット・スイッチ"で見せ場をつくった。メディアに毎回同じような質問をされながら、嫌な顔をせず「同じようなハンディがある人に勇気を与えたい」と繰り返し答えていたのも立派。また、「7番・ライト・横山くん」とアナウンスされるたびに温かい拍手を送った甲子園のスタンドの雰囲気もすばらしかった。

2 / 3

キーワード

このページのトップに戻る