2020.01.12

【新車のツボ162】ボルボXC40。小粒でもピリリとイケてるSUV

  • 佐野弘宗●取材・文・写真 text & photo by Sano Hiromune

 スウェーデンに本拠を置くボルボは年間生産台数が約70万台(2019年実績)と、世界的にも小さな自動車メーカーである。たとえば日本の乗用車メーカーでもっとも小さいスバルでも年間102万台だが、それよりも明らかに小さい。さらに、三菱121万台、ダイハツ147万台、マツダ160万台、スズキ344万台(これらの数値はすべて18年実績)......といった日本の中堅各社の数字を見ると、ボルボがいかに小さいか、おわかりいただけると思う。

 価格設定や商品性でいうと、ボルボはBMWやメルセデス、アウディなどのドイツ系高級車ブランドがライバルだ。ただ、これらと比較しても、ボルボは小さい。メルセデスやBMWは年間200万台以上のブランドだし、アウディは少し小さめの約180万台だが、クルマの骨格設計やエンジンは巨大なVWグループでシェアしているので、コスト面でアウディには実台数以上のメリットがある。

 対して、ボルボは資本こそ中国自動車メーカーのジーリー(吉利汽車)傘下にあるものの、クルマの技術やハードウェアではグループ内で目立った協業や共用化はしていない。現代のクルマづくりには、環境対策・安全性・自動運転など基礎研究開発にベラボーな費用がかかって、小規模ではやっていけない......というのが昨今の風潮なのだが、ボルボはなぜか、小規模のままでうまくやれているのだ。