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きこえない・きこえにくい選手たちによるデフリンピックで新しい観戦体験に期待 競技会場では数々のUC技術を導入 (2ページ目)

  • text by Sportiva

競技会場でのUC技術

 競技会場では、いくつかのUC技術が活用されることになっている。選手や観客の誘導のために、スタッフが多言語翻訳タブレットを持って案内したり、窓口や受付に多言語に対応した透明ディスプレイを設置したり、観客席やフィールド、アリーナ、選手控室などに手話CGやテキストが表示される大きめのディスプレイを置いたりして、円滑なコミュニケーションを目指している。

昨年6月から都庁舎や都立病院など、都有施設に音声を多言語表示する透明ディスプレイを設置昨年6月から都庁舎や都立病院など、都有施設に音声を多言語表示する透明ディスプレイを設置 また一部の会場の観客席では、競技解説を文字で体感できる「スマートグラス」や、競技音を振動で体感できる「振動デバイス」、競技音をオノマトペで体感できる「ミルオト」も設置することになっている。

 また気運醸成のチームでは「サインエール」というデフスポーツのための新しい応援スタイルも開発した。これは、きこえる、きこえないに関わらず、すべての人がアスリートに思いを届けられるように、ろう者を中心にしたメンバーとデフアスリートたちとともに開発されたジェスチャー。手話を組み合わせた「行け!」「大丈夫、勝つ!」「日本、メダルをつかみとれ!」を基本構成に、今後バリエーションを広げていくという。

新しい応援スタイルの「サインエール」のひとつ 写真:東京都Webページ新しい応援スタイルの「サインエール」のひとつ 写真:東京都Webページ

関係者の熱意

 萬屋氏はこのような取り組みを通じて、「パラリンピックではハード面、例えば電車や駅のような場所でのバリアフリーが大きく進みましたが、デフリンピックではソフト面でのバリアフリーを広げ、社会を変えていきたいです」と意欲を燃やす。

 その一例として、今年4月以降に順次、東京メトロで透明ディスプレイや、駅構内のアナウンスの音声を多言語で文字表示できる「みえるアナウンス」が導入されている。実際に提案を行なった萬屋氏は予想以上の協力姿勢に驚いたという。

「東京メトロ様とお話したときには、競技会場の近くの駅だけでも導入してほしいという気持ちで行ったのですが、『全駅に導入しましょう』とおっしゃっていただきました。それは思っていた以上の広がりでした」

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