羽生結弦が考える「演技を完成させる」ために不可欠な要素とは (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

無料会員限定記事

観客に手を振る羽生観客に手を振る羽生 この2016ー17シーズンは、ショートプログラム(SP)では前半に4回転ループと4回転サルコウ+3回転トーループ。フリーは4回転ループに次いで4回転サルコウを跳び、後半に4回転サルコウ+3回転トーループと、4回転トーループ、トリプルアクセルからの連続ジャンプ2本の構成で挑んだ。

 シーズン初戦のオータムクラシックは、SPで世界初の4回転ループを成功。フリーでもループを何とか成功させたが、他のジャンプでミスが出て、悔いの残る結果に終わった。さらにグランプリ(GP)シリーズ初戦のスケートカナダはSP、フリーともに4回転ループはダウングレードと判定され、パトリック・チャン(カナダ)に敗れた。その構成を完成の域に近づけたのは、3戦目のNHK杯だった。

 11月下旬のNHK杯フリー。羽生は、最初の4回転ループを空中で軸が斜めになりながらも成功させた。

「ショートと同じく斜めになってしまいましたが、自信を持ってできたので、それはよかったです。練習でもバンバン決まって、気持ちよく本番に臨めたのはありますし、『ジャンプを跳ぶぞ』という構えではなく、自分にとってはイージーな入り方だったので、安心しながらできたのかなと思います」

 競技前の6分間練習でも、羽生は集中していた。

全文記事を読むには

こちらの記事は、無料会員限定記事です。記事全文を読むには、無料会員登録より「集英社ID」にご登録ください。登録は無料です。

無料会員についての詳細はこちら

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る