2016.12.25

「勝って当然」を勝った宇野昌磨が、
全日本で手にした貴重な経験値

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 12月24日の全日本フィギュアスケート選手権男子フリー。最終滑走者として演技を終えた宇野昌磨は、その瞬間に流れ出した涙のわけをこう説明した。

全日本選手権で初優勝した宇野昌磨「グランプリ(GP)ファイナルのあと、コンビネーションジャンプの練習をかなりしてきたのに、今回のショートでコンビネーションにしようと思ったジャンプをすべて失敗していたので……。それで昨日からすごく落ち込んでいましたし、今日のフリーも後半のトリプルアクセルと4回転トーループに(コンビネーションを)つけられなかった。でも、次の3回転ルッツに2回転トーループをつけて、トリプルアクセル+1回転ループ+3回転フリップも跳べました。ただ、次の3回転サルコウにトーループをつける練習はファイナルが終わってから毎日やっていましたけど、それを試合でやるとは思っていなかった。でもサルコウを跳んだ瞬間、樋口先生に『行け!』といわれたのでとっさに3回転トーループを跳んだら、それがいいジャンプになりました」

 今回の全日本は、GPファイナルのあと、フリープログラムのジャンプのすべてをコンビネーションジャンプにする練習を積んで強化に取り組んできた。