【ボクシング】井上拓真vs.那須川天心 在米記者4人の勝敗予想は「3対1」天心に逆転の条件はあるか (2ページ目)
4.再戦はどのような展開になると予想するか。そして、どちらが勝つと思うか
ゴンサレス : 拓真の判定勝ち 最終的に経験が勝敗を分けることになる。その点では拓真に分がある。拓真はすでに天心が何を持っているのかを実際に体験しており、そのうえで必要な修正を加えてくるはずだ。天心にはまだ拓真ほどの世界レベルでの経験がない。今回も試合の中で攻撃の波が断続的になる可能性がある。それが初戦では判定を落とす要因になった。
拓真が序盤からボディーをえぐり、距離を詰めていくと私は考えている。カウンターの左フックを初戦より多く当て、最終的には3-0判定で天心を返り討ちにすると予想する。
キム : 天心の判定勝ち 初戦では天心の経験不足が敗因になった。その後、天心は元世界王者のファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)を9ラウンドでストップしている。今回はもう少し速いペースでより頻繁にプレッシャーをかけ、拓真に打ち合いを強いると思う。今回の天心は"ファイト"にしなければならないが、私は彼がそれをやり遂げると思う。そして、僅差の判定勝利を手繰り寄せるだろう。
テイラー : 拓真の判定勝ち 拓真には経験の部分で非常に大きなアドバンテージがある。ここまで拓真は通算227ラウンドを戦っているのに対し、天心は71ラウンド。ここ数試合で、拓真は自分自身のアイデンティティーを見つけたように感じられる。もう単なる「尚弥の弟」ではなく、彼自身が非常に優れたボクサーに成長した。これまで誰も拓真をアウトボックスしたことはなく、彼に勝つには手数で上回らなければならない。これまでのキャリアがそれを証明している。
今回も拓真はいくつか厳しい局面を乗り越えなければならないと思うが、それでも彼は天心より成熟している。私の見立てでは、かなり衰えたバージョンのエストラーダと戦っただけでは、再戦で拓真に勝つ準備ができたとは言えない。私は拓真が再戦でもポイント争いで上回ると予想する。
バティア : 拓真の判定勝ち 私は実際、初戦以上に拓真に有利だと思っている。ボクシングの歴史を見ても、あるパターンが存在する。再戦はカウンターパンチャーに有利になる傾向があるんだ。カウンターパンチャーは相手のスピードを見て、タイミングを体で感じ、何が来るのかがすでにわかっている。第1戦での拓真は12ラウンドをかけて、天心が何をするのかをすべて読み取った。そして、すでに一度それを解決している。
今回も天心は速いスタートを切り、スピードや角度を生かして見せ場を作ると思う。それでも拓真は初戦以上にカウンターとボディー攻撃を鋭くして、前回よりも早い段階で試合をコントロールすると予想している。いずれにしても、このライバル関係はボクシングにとってすばらしいものだ。日本が世界最高レベルの軽量級ボクサーたちを擁し、世界最高レベルのボクシングが見られる国であることを改めて思い起こさせてくれる。
著者プロフィール
杉浦大介 (すぎうら・だいすけ)
すぎうら・だいすけ 東京都生まれ。高校球児からアマチュアボクサーを経て大学卒業と同時に渡米。ニューヨークでフリーライターになる。現在はNBA、MLB、NFL、ボクシングなどを中心に精力的に取材活動を行なう
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