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【欧州サッカー】古橋亨梧が早くも初ゴール 高レベルのイングランド2部で戦う9人の日本人 (3ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi

 現在チームを率いているのは、就任2年目となるフランス生まれのバレリアン・イスマエル監督。現役時代は地元ストラスブールで活躍したCBで、キャリアの終盤はブレーメン、バイエルン、ハノーファーなどブンデスリーガでプレーし、引退後にドイツ人女性と再婚した関係でドイツ国籍を取得。指導者としての船出もドイツで、これまでギリシャ、オーストリア、イングランド、トルコなどで指揮を執る国際経験豊富な49歳の指導者だ。

 大橋は、昨シーズンからイスマエル監督からの信頼を勝ち取っていることを考えると、出場時間は確保されるはず。今シーズンは二桁得点を期待したい。

 ストーク・シティでは、今夏に川崎フロンターレから移籍したMF瀬古樹がプレーする。

 瀬古にとっては海外初挑戦ではあるが、ダービー・カウンティとのリーグ開幕戦では後半84分からボランチとして出場して新天地デビューを白星で飾る。カラバオ・カップ1回戦(ウォルソール戦)では初スタメンを飾って後半78分までプレー。チームはPK戦の末に2回戦に進出している。

 ストークはイングランド人マーク・ロビンズ監督が2年目の指揮を執る。基本布陣は4-2-3-1を採用していることを考えると、川崎でプレーしていた瀬古にとってはフィットしやすいシステムでもある。いずれにしても、できるだけ早くイングランドでの生活とチャンピオンシップに適応することが活躍のカギとなりそうだ。

 昨シーズンはQPR(クイーンズ・パーク・レンジャーズ)にローン移籍していた斉藤光毅が、現在所属元のロンメル(ベルギー2部)から再びチャンピオンシップのクラブに移籍するという報道も出るなど、今後もチャンピオンシップの日本人選手が増える可能性もある。

 夏の移籍マーケットが閉じるまでは予断を許さない状況が続くわけだが、日本のサッカーファンにとっては、今シーズンもチャンピオンシップが目の離せないリーグになることは必至と言えそうだ。

著者プロフィール

  • 中山 淳

    中山 淳 (なかやま・あつし)

    1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)

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