久保建英のソシエダ、深刻な得点力不足を露呈 浅野拓磨との「日本人対決」戦も敗れる
9月17日、ラ・リーガ第7節、RCD マジョルカ対レアル・ソシエダ戦の撮影取材のため、地中海に浮かぶマジョルカ島を訪れた。
今季、ヨーロッパのリーグを戦うソシエダ側のリーグ戦の日程調整のため、6節に先立って7節が行なわれるイレギュラーな開催となった。
マジョルカには今夏加入した浅野拓磨、ソシエダには久保建英が所属しており、4季ぶりのリーガ日本人対決にも注目の集まるカードとなった。
試合前に握手を交わす久保建英と浅野拓磨この記事に関連する写真を見る 試合前には両者が歩み寄り、笑顔を浮かべ言葉を交わす場面もあった。しかし、両チームはともに、過密日程を考慮したローテーションがとられたメンバー構成となり、久保、浅野ともにベンチスタートとなった。
お互いに決め手を欠いた展開が続いたが、前半36分、マジョルカMFサム・コスタのボックス内からのシュートが相手のハンドを誘発する。これで得たPKをアブドン・プラッツが決め、ホームチームが先制に成功した。
前半、いいところなく、久保の不在を強く感じさせたソシエダは、ハーフタイムにサブメンバーがアップに励むなか、久保が唯一、途中で切り上げてユニホームを片手にロッカールームへ駆け戻っていった。そして後半開始から投入されると、久保の古巣となるマジョルカファンから拍手が送られた。
久保の投入もあり、ソシエダのリズムが好転したのは明らかだったが、久保には相対したホアン・モヒカが徹底マークにつき、なかなかいい形でボールを受けることができない。それでも、果敢に縦への突破からクロスを、カットインからサイドチェンジやシュートを狙う姿が見られたが、得点につなげることはできなかった。
久保はマジョルカ戦の後半開始からピッチに立ったこの記事に関連する写真を見る 一方、浅野は63分に投入されると、持ち味のスピードを活かし守備ラインの裏に抜け出す動きなどを見せたが、やはりゴールに絡むことはできなかった。
両チームともに後半は無得点のままゲームは終了を迎え、ホームチームの1-0の勝利となった。
この勝利はマジョルカにとって今季ホーム初勝利。次節はアウェーでのベティス戦となる。
ソシエダは2連敗となったが、今季は6試合でわずか1勝しか挙げられていない。特に直近の3試合は得点を奪うことができず、深刻な得点力不足が露呈している。
次戦は、中3日でのバジャドリード戦、そして来週は、ヨーロッパリーグ初戦のニース戦が控えている。
著者プロフィール
中島大介 (なかしま・だいすけ)
1979年生まれ。2006年よりバルセロナ在住。サッカーを中心にヨーロッパ各地で様々なスポーツの撮影、スポーツ選手インタビュー、ポートレートの撮影など。AIPS(国際スポーツプレス協会)会員。バルセロナでカフェも経営。