高橋陽一×稲本潤一 リアルキャプテン翼「南葛SC」の現在地 日韓W杯のセレブレーションをもう一度
南葛SC 高橋陽一×稲本潤一 対談(後編)
『キャプテン翼』原作者の高橋陽一氏が社長を務め、Jリーグ昇格を目指すサッカークラブ「南葛SC」。今シーズンからは川崎フロンターレなどを率いた風間八代氏が監督に就任し、攻撃的な戦術も浸透。関東サッカーリーグ1部で3位(7月末現在)と、昇格に向け好位置につける。
長きにわたって日本代表でも中心選手として活躍し、今季よりコーチ兼任選手としてプレーする稲本潤一と高橋氏が、風間新監督のもと生まれ変わった南葛SCのサッカーと、悲願のJリーグ昇格に向けての展望を語ってくれた。(全2回中の2回目)
目標はあくまでJリーグ昇格 photo by Tatematsu Naozumiこの記事に関連する写真を見る――高橋先生の中では、やはり『キャプテン翼』のように、ボールを大事にするサッカーというのが理想ですか?
高橋 やっぱり見て面白いサッカーがいいですね。長いボールを蹴ってばかりのサッカーより、ボールをつないでいくサッカー。それが見ていて面白いサッカーだと思っているので、それで勝つのが理想です。
なので、風間さんのサッカーを積み上げていけば、自ずと結果が出るんじゃないかと期待しています。ただ、理想と現実はちょっと違うかもしれないので、それがどうなっていくのかも、ある意味では楽しみにもしています。
稲本 僕もこれまでいろいろな指導者と一緒にやりましたけど、攻撃的なサッカーをする監督ってブレずにやり続けるので、そこは自分も今後見習っていくべき点だと思っています。おそらく風間さんは、自分がプロになってから代表を除けばいちばん長く一緒にやっている監督なんですが、南葛SCでもそれを徹底しているのがすごく新鮮に感じられます。自分が今後指導者になったときのことを考えると、参考になるというか、学ぶべきことがとても多いですね。
もちろん指導者の方針はいろいろですし、僕の考え方もこれから変わっていくと思います。ただ、南葛SCに関していえば、風間さんのサッカーを積み重ねていくことが次のステージに進むための近道だと思っています。コーチ兼任とはいえ、プレーヤーとしてチームに貢献することがいちばん大事なので、それをピッチで表現していきたいですね。
昨年オフからはコーチも兼任。指導者の道も視野に入るこの記事に関連する写真を見る
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