2016.10.11

「ハイレベル」な残留争い。
J2最下位の
ギラヴァンツは生き残れるか

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Tamura Sho/AFLO SPORT

 8月以降の最近9試合で言えば、1勝3敗5分け。37歳のベテラン、MF本山雅志が「ディフェンスがやられなくなり、負けなくなってきた」と語るように、この間の総失点は8と、1試合平均で1失点以下に抑えている。

 シーズン前半こそ、11試合連続勝利なし(第2~12節)や4連敗(第14~17節)といった時期もあったが、ここにきてチームが変わってきたのは確かだ。

ギラヴァンツ北九州の逆襲の中心選手として期待される本山雅志 ただ、それだけに怖いのは、必要以上に最下位という順位を意識してしまい、焦りが生じてしまうことだ。

 例えば、直近の第35節、東京ヴェルディ戦。キャプテンマークを巻くMF風間宏希が、試合を振り返って語る。

「(試合開始後)すぐに点を取ったのはいいが、その後の戦い方で守備の意識が強くなってしまい、攻撃に出てもボールを簡単に失ってしまった。攻撃の意識をもう少し持たないといけない。勝たなきゃいけない試合だったし、勝ち点1でよしではない」

 風間が言うように、北九州は試合開始わずか1分で先制点を奪いながら、虎の子の1点を守ろうという意識が強すぎたのか、その後は完全に受け身に回った。その結果、ヴェルディにゲームを支配され、同点ゴールを許してしまったのである。

 もしも「勝ち点3がほしい」「早く最下位を抜け出したい」という焦りによって生まれた結果だとしたら危ない。せっかくチーム状態が上向いているにもかかわらず、自滅することにもなりかねない。本山は自らに言い聞かせるように語る。