勇躍・武藤雄樹の本性。「妻の言葉が、レッズ入りを決断させた」
浦和レッズ
武藤雄樹インタビュー(後編)
サッカー部員が約200人いるという名門・流通経済大で1年生のときからトップチームの一員となり、JFLで15ゴールという結果を残した。だが、得意とするドリブルからのシュートだけで生き抜けるほど、大学サッカーは甘くない。2年生になると、ゴールが奪えなくなった。
はたして自分は、何で勝負すべきなのか――。悩む武藤雄樹にヒントを与えてくれたのが、佐藤寿人(サンフレッチェ広島)だった。
「試合映像を見て、寿人さんの動き方やポジショニングを勉強したんです」
11年連続ふた桁得点という偉業を続ける偉大なストライカーから、駆け引きやポジショニングを学んだ武藤は、大学4年生になるとキャプテンとして、エースストライカーとしてチームを引っ張るようになり、関東大学リーグ得点ランキング2位、ベストイレブン、ベストヒーロー賞の勲章を胸に、プロの世界に飛び込んだ。
1988年11月7日生まれ。神奈川県出身。浦和レッズのFW。武相高→流通経済大→ベガルタ仙台。今季、レッズに移籍してゴールを量産。一躍脚光を浴びる。身長170cm。血液型AB。――流通経済大からベガルタ仙台入りを果たしたとき、「何年後には日本代表に入るぞ」といった青写真を、描いていたりしたんですか?
「やっぱり、プロに入るときは、夢と希望にあふれていましたからね。『1、2年目でスタメンを獲って、3年目に代表入りだ!』っていう強い思いがあったんですけど、そんなに甘くはなかったですね。仙台でも試合に出られない選手が日本代表に選ばれるわけがないって思っていましたから、その青写真は、もろくも崩れ去りました」
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