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元ヤングなでしこ・田中陽子はなぜ韓国でプレー?「いつかプレーしたい国ではあった」昨季は国内で大逆転優勝を経験 (2ページ目)

  • 早草紀子●取材・文 text by Hayakusa Noriko

【充実したプレー環境】

――そういった点では、確かに仁川現代は真逆のチームと言えますね(笑)。この専用クラブハウスもピッチも、すばらしい環境です。

 すごいでしょ? ほかにフットサルコートもあるし、立派なミーティングルーム、充実したジム、シェフが作る日々の食事メニュー、メディカル機器も揃ってて、環境がすごくいい。ここは『現代』(ヒョンデ=韓国の大企業グループ)のバックアップがあるから、リーグのなかでも特に充実しています。

 ずっと優勝してきているチームで、昨シーズンまでは在籍10何年とかのベテラン選手もいっぱいいたんですよ。今シーズンは世代交代で選手も入れ替わりましたけど。もともとここに移籍が決まっていたわけじゃなくて、流れで仁川現代に決まったので、自分も来てみて驚きました。

――INAC以来、久しぶりの常勝チームですね。

 強いチームを希望していたわけではなかったんですけど、たまたまです。シーズン途中で移籍したのも初めてで、しかもシーズンの残りが5試合しかなかったんです。それとチャンピオン決定戦。そこに適応して、首位のチームでスタメンで出るというチャレンジも、自分にとっては初めてのことでした。

 だからコミュニケーションはたくさん取りました。大きかったのは、7月に中1日で戦う大会があったこと。ほぼ強化合宿(笑)のような感じでしたが、そこでお試しで出場できたんです。その時に首脳陣に認めてもらえた。この出場機会がなかったら、残りのシーズンはベンチを温めていたかもしれません。ここでもすべてタイミングですね。

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