森保ジャパンの戦略は正しいのか。ガーナ戦圧勝で改めて疑問に思うブラジル戦の起用法 (2ページ目)
再三決定機を生み出していた三笘薫この記事に関連する写真を見る しかし、それでも円滑なトライアングルの形成が滞ることはなかった。
右サイドの3人で崩した山根の先制点はもちろんのこと、三笘が決めた2点目にしても、トライアングルをうまく回転させ、立ち位置を変えるなかで生まれたスペースへ進入した結果だ。
ようやくA代表初ゴールを決めた久保も、「結果を残しつつ、内容も悪くなかった。(右サイド3人の連係は)特徴を出しやすい」と手応えを口にしていた。
6月の国際試合はこれまで3試合を終え、Bチームが2勝、Aチームが1敗。対戦相手が違うため、単純な数字の比較に意味はないが、Bチームがこれだけの内容で試合をするのを見せられると、彼らがブラジル戦に出ていたらどうなっていただろうか。そう考えてしまうのは当然の発想だろう。
Aチームにしても、ブラジルを相手によく戦った。いや、よく守ってはいた。
だが、ボールを奪っても有効な攻撃につなげられず、すぐに失ってしまうことが多かったため、押し込まれる時間があまりに長くなり、ゴール前でどうにかはね返すシーンを増やすことになった。
負けたくないという意識が強すぎて守備的に戦ったというより、そうならざるを得なかった。つまりは、攻撃しなかったというより、できなかったのが真相だろう。
ブラジル相手に1失点は、組織的な守備がある程度通用したとも言えるが、その一方で、可能性のある攻撃はMF伊東純也の単騎勝負ぐらい。MF守田英正がいれば、最終予選を通じて練度を高めてきた中盤のユニットでもう少しボールを動かせたのかもしれないが、それも守田の負傷離脱で実現しなかった。
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