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高木豊が「バットコントロールがうまい現役選手」を分析。セ・パともにベスト3を選んだ

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • Photo by Kyodo News

高木豊が語る「バットコントロールがうまい打者」

現役選手編

 高い打率を残す"巧打者"に欠かせない要素のひとつが、バットコントロール。選手を評価する際によく使われる言葉だが、「バットコントロールがうまい」とは具体的にどういうことなのか。かつて大洋(現DeNA)の主力選手として活躍し、8度の「シーズン打率3割」をマークした高木豊氏が、その定義と、現役選手の中から特にバットコントロールに長けている選手を語り、それぞれのリーグの上位3人を選んでもらった。

高木氏が「バットコントロールがうまい選手」で名前を挙げたDeNAの宮﨑(左)と楽天の銀次高木氏が「バットコントロールがうまい選手」で名前を挙げたDeNAの宮﨑(左)と楽天の銀次この記事に関連する写真を見る***

――まず、高木さんが考えるバットコントロールの定義を教えてください。

高木豊(以下:高木) 人によって考え方は違いますし、一概には言えないのですが、僕が考えているのは"柔軟性"があることです。手首や腕、膝を柔らかく使って打てることが、バットコントロールのうまさだと思っています。

――では、セ・リーグからバットコントロールが優れた選手を挙げていっていただけますか?

高木 まず浮かぶのは、宮﨑敏郎(DeNA)ですね。肘を畳んだり、伸ばしたり、畳んだまま押し込んだり、巻き込んだり......肘の使い方がとにかく上手です。いろいろな球種に柔軟に対応できますし、そういう技術の高さが首位打者獲得(2017年に獲得)につながったような気がします。あとは、大島洋平(中日)も外せません。

――大島選手は2022年シーズン、終盤まで村上宗隆選手(ヤクルト)と首位打者を争いました。現在37歳ですが、ベテランの領域に入ってからもバッティングに衰えを感じません。

高木 大島はバットのヘッドをボールにポンっと落とし、ヒットゾーンにボールを運ぶ技を持っています。バットの芯の近くでボールを捉える確率も高いですね。バットを持たせたら自由自在という感じで、ボールを"拾う"こともできますし、強く叩くこともできる。宮﨑と大島に共通しているのは、バットをうまくコントロールできるから空振りが少ないということですね。

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著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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