斎藤佑樹×福井優也×大石達也が語り合う早大時代「斎藤、調子に乗ってんな...オレはお前には負けていない」 (3ページ目)
── おそらく監督はピッチャーとしての大石さんに底知れぬポテンシャルを感じていたんでしょうね。
福井 そんなの、オレは感じなかったけどね(笑)。
斎藤 ポテンシャル? うん、感じなかった(笑)。
福井 大石、太ってたし。
斎藤 太ってたよね。
大石 うん、太ってた。
斎藤 100キロ、あった?
大石 ないない、84とか85キロくらい。
福井 えっ、丸っこいイメージしかない。
大石 ストレスかかってたくさん食べるとすぐ太っちゃうタイプだから。
福井 何のストレスだよ(笑)。
【1年春のリーグ戦での明暗】
大石 そっか......2人は1年の春、開幕戦と開幕2試合目にいきなり先発したんだから、そりゃ、ストレスも半端なかったよね。
福井 いや、自信あったよ。オープン戦ですごくよかったからね。オレ、たぶん斎藤よりよかったんじゃない? だから1戦目とは思わなかったけど、順調にいけば1つ目か2つ目のどっちかには投げるだろうと思ってた。
斎藤 僕はキャンプの時に監督から開幕戦に行くからな、みたいな雰囲気を出されていたので、リップサービスかな、でもあるかもしれないな、くらいに思っていた。そうしたら開幕戦の直前に監督室で「行くぞ」って言われて、ホントに行くんだと思って......福井も同じタイミングで2戦目の先発を言われてたよね。
福井 オレが1戦目でもよかったのにと思ったけどね(笑)。そのくらい調子よかったもん。だから結果が逆で、自分でもビックリした(苦笑)。
大石 そっか、斎藤が勝って福井は打たれたのか。
福井 やっぱりプレッシャー、あったのかな。あとは斎藤が前の日にいいピッチングをしていたので、負けちゃダメだ、負けたくないって気持ちが強すぎたのかもしれないね。力みが出て、空回りした。
斎藤 その感覚、わかる気がする。オレも開幕戦、メチャクチャ緊張してたし、地に足がついていない感じがあったもんね。だから初回、東大の先頭バッターの井尻(哲也)さんに強烈なファーストライナーを打たれたんだけど、もしあれが抜けていたらどうなっていたか、わからなかったと思うよ。
3 / 5