2019.06.01

東海大の「学生駅伝3冠」に暗雲。
期待のエースたちがまさかの不調だ

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sato Shun

東海大・駅伝戦記 第53回

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 関東インカレ終了後、東海大・両角速(もろずみ・はやし)監督の表情は硬かった。中長距離ブロックは目標スコアの45点に遠く及ばない33点に終わり、法政大(35点)に敗れ、2位という結果に終わってしまった。

「うーん、全体的に物足りないですよね」

 思った以上にスコアが伸びなかったのは、単純に言えば5000mと1万mで8位入賞者がひとりも出なかったからだ。

関東インカレ、男子1部5000mで11位に終わった東海大・鬼塚翔太 大会初日の男子1部1万mは、鬼塚翔太(4年)が9位、塩澤稀夕(きせき/3年)が12位、そして今年1月の箱根駅伝8区で区間新の走りを見せた小松陽平(4年)が33位と大きく出遅れた。

 男子1部5000mは、鬼塚、關颯人(はやと/4年)、西川雄一朗(4年)の3人のエースが走り、全員8位以内の入賞の期待が大きかったが、鬼塚が11位、關が12位、西川が13位に終わり、まさかのポイントゼロに終わってしまった。

 一方、男子1部ハーフで西田壮志(たけし/3年)が3位、名取太(3年)が5位入賞。男子1部1500mでは飯澤千翔(かずと/1年)と館澤亨次(4年)がワンツーフィニッシュで強さを見せつけ、男子1部3000SC(障害)では阪口竜平(4年)が優勝し、期待に応えた。

 種目によって明暗が分かれたが、関東インカレは春からの練習や選手の取り組みの成果を披露する場である。結果が出なければ、残りのトラックシーズンの強化、トレーニングなどの修正を図り、結果が出れば継続。それが秋の駅伝シーズンへとつながっていく。

 昨年で言えば、ハーフで2位に入った湯澤舜は箱根駅伝で2区を快走し、4位の西田は山登りの5区で箱根デビューとは思えない走りを披露。また、7位入賞の湊谷春紀も箱根9区で優勝を確実にする走りを見せた。

 その観点からすると、今年はハーフと1万mと5000mに期待する選手が出場していただけに、結果として「物足りない」ものになった。

 ハーフに関してうと、大会までの調整は順調だった。9日前のポイント練習では、松尾淳之介、西田、名取が非常にいいペースで走り、西出仁明コーチから「調子いいぞ」と太鼓判を押されていた。この3人は今シーズン、大きな期待をかけられている。