【男子バレー】清水邦広が挙げたアジア選手権「優勝の立役者」は? 最後の1本をエースに託した選択も「全然いい」 (2ページ目)
【最後をエースに託すことの意味】
――石川選手とのコンビがなかなか合わなかった、とのことですが、準決勝の韓国戦では石川選手が復調するも、決勝のイラン戦はブロックに捕まるなど苦しむ場面がありました。
清水 イラン代表の監督は石川選手がミラノに所属していた時代の監督なので、石川選手のことをよく知っています。「徹底的に潰す」という戦術で臨んできていましたし、石川選手だけでなく藍選手に対してもかなりプレッシャーをかけてきました。ライト側や真ん中は多少決められてもいいから、とにかくレフトを抑えることを徹底しているように見えましたね。
最初にブロックされて石川選手は苦しかったと思いますし、サーブでも狙われ続けていましたが、それでもキャプテンとしてチームを引っ張っていた。いいパスを返し続けていましたし、サービスエースもいいところで出ていました。誰でも調子の波はありますし、得意なところをマークされて思い通りにいかないこともあります。ただ、彼はひとつうまくいかなくても、折れずにクオリティを上げられる。イラン戦の2セット目の最後、サービスエースを決めた時も「ああいうところで決めるのが石川選手だよな」と思いました。
――勝利を決めた最後の得点も石川選手でしたね。
清水 あれは僕も、試合を見ていて「そこは石川選手でしょ」と思っていました。1本目はブロックされましたけど、「次も石川選手に上げるやろ」と思ったし、長年やってきた"阿吽の呼吸"じゃないですけど、エースに託すのはわかっていました。
――あの選択に関しては「エース勝負にこだわらないほうがいい」という意見もあります。清水さんは最後の1本について、どう思いますか?
清水 僕は全然いいと思うし、やっている選手にはわかるんです。「ここは石川選手だろう」って。たとえ石川選手がブロックされて負けたとしても、みんなが納得できる。もし違う選手に託して負けた時のほうが、「託しておけばよかった」という気持ちになるだろうし、深津選手も嫌だと思います。
僕も日本代表やパナソニックパンサーズ(現・大阪ブルテオン)で長く一緒にプレーしてきたので彼の気持ちはわかるし、僕も「絶対俺に上げろよ」と言ってきた。だから、最後はあの選択でよかったと思います。
2 / 4

