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石川祐希が男子バレーの五輪予選で証明したい強さ「何かを変えるきっかけを作れる自信はある」 (2ページ目)

  • 柄谷雅紀●取材・文 text by karaya masaki
  • 立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

【大会の「一番のヤマ場」となる試合は?】

――大会のヤマ場はどこだと考えますか?

「アメリカは最も強い相手です。ですが、当たるのは最後なので、それまでのセルビアとスロベニアが重要だと思っています。セルビアは欧州選手権を見ても、誰がスタメンで出てくるかが読めない。誰が出てきても対応できるように準備しておきたいです。スロベニアは非常に仕上がりがいい。ネーションズリーグで戦ったチームとはまったくの別物だと思います。スロベニア戦が一番のヤマ場になるでしょう」

――スロベニアが仕上がっていると感じるのはどのあたりでしょうか。

「ネーションズリーグではオポジットに(クレメン・)チェブリをメインで入れていましたが、欧州選手権では(ロク・)モジッチが入っていて、そちらのほうがチームとしてうまく回っている印象です。ここにきて最良の戦い方を見つけてきたなと。ネーションズリーグは探り探りな感じがありましたが、OQTに向けてしっかり固めてきました。チーム力も大きく変わっていると思います」

――セルビア、スロベニア、アメリカとの3連戦では、何がカギになりそうですか?

「サイドアウトが大事です。僕たちのキーポイントは、サーブとレセプション。その基本的なところをしっかりやりたい。あとはブロックフォロー。今までできていたことができなくなるのが一番危ないので、やってきたことを最後まで貫き通せるかがカギになると思います。

 間違いなく、自分たちの想像以上のプレーを相手はしてくるでしょう。そうなった時も焦らずに、自分たちは自分たちのバレーをするということを理解して、それを体現できるメンタルを持っておくこと。スキルは持っていると思うので、心の持ちようだけは気をつけたいですね」

――自分たちのバレーができなくなったときに、いかにしのげるかが大切ということですね。

「ネーションズリーグの中国戦や、アジア選手権のカタール戦がそんな状況でした。そういう状況になった時には、僕が何かを変えるきっかけを作れる自信はあります。なので、あとは自分のコンディションを整えるだけ。ベストパフォーマンスが出せる状態で戦わないと苦しいので、しっかり調整したいと思います」

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