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【男子卓球】中国超えの団体金メダルを決めた19歳・松島輝空が世界1位に 張本智和は「黄金時代の再来」へ強い決意 (3ページ目)

  • 高樹ミナ●文 text by Takagi Mina
  • 立松尚積●撮影 photo by Naozumi Tatematsu

 そうして受け継がれてきた、日本再起への情熱。その積み重ねが、今回の金メダルに凝縮されていた。決勝で中国から2勝を挙げ、日本卓球界の悲願を成就させた張本は、こう語る。

「この瞬間まで本当に長かったです。今回の金メダルは、先輩や僕自身の悔しい思いを積み重ねたうえでの金メダル。ただのメダルではなく、いろんな人のいろんな気持ちが詰まった金メダルだと思います。

 ただし、継続して取り続けること、それでなければ意味がない。2028年ロス五輪だったり、次の2030年アジア大会でも、日本が一番強い状態を続けていきたいです」

【松島が世界ランキング1位に】

 先輩が苦労を振り返る一方で、勢いのある若者らしい強気な発言を口にするのが松島だ。

「自分が100パーセントの実力を出さなくても、温瑞博選手には勝てる自信があった。5番の試合に臨む前は正直、『自信ありだな』と思いました」

 この強心臓ぶりこそ松島の武器である。ともすれば、ふてぶてしく映ることもあるが、その点は、2025年4月から松島のコーチとして試合に同行する、男子ジュニアナショナルチームの森薗政崇監督が、競技面だけでなく私生活にまで目を配り、精神面の成長やアスリートとしての責任感を育てている。

 その森薗監督が松島の最大の特長として挙げるのが、勝利への貪欲さだ。

「アスリートの役割って、いろいろあるとは思うんですけど、日本代表チームが掲げているのは試合で勝つこと。1位以外は満足しちゃいけないなかで、輝空ほど貪欲になれる選手は同世代にいません。ハングリー精神は、教えてもなかなか身につくものではないので、アスリートとしてすごくいいメンタリティーの持ち主だと思います」

 実際、インタビューの受け答えにも変化が見え、記者の質問の意図を汲み取り、自分の言葉で誠実に答えようとする姿勢がある。ほぼ一問一答のようだった1年前とは、明らかに違う。

 その松島が、日本卓球界の新たな歴史の扉を開いた。

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