浦和レッズ「2種類のビルドアップ」が、ハイレベルな攻撃を演出する

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 浦和レッズが"試練の開幕5連戦"を戦い終えた。

 2月18日のFUJI XEROX SUPER CUP(ゼロックス杯)で幕を開けた、浦和の2017年シーズン。浦和は以降、3月4日のJ1第2節セレッソ大阪戦まで、開幕早々の15日間で実に5試合(ゼロックス杯、AFCチャンピオンズリーグ2試合、J1リーグ2試合)を戦ってきた。

 結果は3勝2敗。途中、シドニーへの長距離移動が挟まっていることなども考慮すれば、大満足とは言えないまでも、まずまずというところだろう。試合内容を見ても評価すべき点は多く、特にACLでの2連勝は価値が高い。

 5連戦の最後となったセレッソ戦でも、ペトロヴィッチ監督は「J2から上がってきたチームは高いモチベーションで臨んでくる。難しいゲームになると予想していた」と語っていたが、実際は3-1と快勝した。

「60分すぎから徐々に疲れの色が見え、狙いとする戦いができなかった」という指揮官の言葉どおり、試合終盤はセレッソの捨て身のプレスに手を焼く場面が目立ちはしたが、それまでの時間、特に前半は完全にセレッソをゴール前に押し込み、ボールを失ってもすぐに敵陣で奪い返すことができていた。

 攻撃も守備も敵陣で――。そんなサッカーを実現し、セレッソに文字どおり手も足も出させなかった。

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