久保くんだけじゃない。J3がサッカー界に残した「知られざる功績」 (5ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央撮影 photo by Yamazoe Toshio

 最近4大会連続でU-20W杯出場を逃していた日本にとっては、ユース世代では久しぶりの世界大会出場。しかも、初めてのアジアU-19選手権優勝である。

 1チームから3人の選出は最多。また、同様にセレッソから2人が選ばれていることも合わせ、U-23チームの新設が快挙達成の一因になったと言ってもいい。

 U-19代表ではセットプレーのキッカーを任されるなど、主力のボランチとして活躍した市丸は今季、J3に21試合出場。「J3が僕を成長させてくれた。J3があったからU-19代表にも選ばれた」と、充実のシーズンを語る。

「J3があったから、いいコンディションが保てて、代表でもいいパフォーマンスが出せたし、代表があったから、J3でもモチベーションを高く保ってやれた。両方がうまくかみ合っていたと思う」

 単なるBチームではなく、あくまでも育成目的のチームだとはいえ、実質"2軍"でプレーすることに、「最初は悔しい思いが一番強かった」と市丸。それでも「悩んでいても仕方がないので、J1で試合に出るためのJ3だと思って割り切ってやった」と振り返る。

「練習では(トップチームとは別に)少人数でやることもあって、正直、モチベーションが下がることもあった。でも、ノリさん(實好監督)からも『少人数でも意識を高く持ってやっていれば、うまくなれる』と言われ、しっかり気持ちを切り替えてやった」

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