久保くんだけじゃない。J3がサッカー界に残した「知られざる功績」 (4ページ目)
樋口監督と言えば、2013年には横浜F・マリノスを率いてJ1で2位になったのをはじめ、数々のクラブで指揮を執ってきた経験豊富な指揮官。そんなJ1のトップレベルを知る監督でさえ、若い選手の成長力に改めて目を丸くする。
「1年経ってみて、公式戦の緊張感を持って戦うということが(20歳前後の選手にとって)すごくいい機会なんだなと思った」
なかでも、最も大きな成果を残したのは、ガンバだったのではないだろうか。
順位を見ても、3チームのなかではガンバが最上位だったわけだが、もちろん、それだけが成果ではない。ガンバU-23を率いる實好礼忠(さねよし・のりただ)監督は言う。
「真剣勝負の試合のなかで、プレーの質、例えば、ポジショニングや状況判断はすごく成長した」
實好監督は、「特に(リーグ戦での対戦が)ふた回り目に入って、(成長した部分が)よく見られた」と話していたが、そのあたりは樋口監督の見立てとも共通する。
そんなガンバの成果がよりわかりやすい形で表れたのは、先頃、アジア制覇を果たしたU-19日本代表だ。
ガンバからは、すでにトップデビューも果たし、今季J3で10ゴール(得点ランク7位)を記録したMF堂安律をはじめ、MF市丸瑞希、DF初瀬亮の3選手が選出され、10年ぶりとなるU-20W杯への出場権獲得に貢献した。
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