サッカーU-21日本代表の中心選手は誰か。熱血監督の下で国際大会優勝と上々のスタート
監督の印象は「熱い人」
2024年のパリ五輪を目指すサッカーU-21日本代表が初の海外遠征を行ない、3連勝を飾ってドバイカップを制した。
ドバイカップを制したU-21日本代表この記事に関連する写真を見る 好スタートを切ったU-21代表。チームを率いるのは、大岩剛監督だ。鹿島アントラーズを率いた2018年に、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制した。
2019年シーズン限りで監督の座を降りてからは、日本サッカー協会でJFA指導者養成インストラクターやU-18日本代表の監督などを歴任。2021年の12月にパリ五輪世代のチームを指揮することが決まり、今年の3月上旬に千葉県内で立ち上げたショートキャンプを実施した。
初の活動ではクラブ事情で招集できなかった選手がおり、メンバーの編成はまだまだこれから。今はラージグループの形成を行ないながら選手の見極めを図っている段階だ。
ただ、6月にはU-23アジアカップが控えている。大会の結果によって再来年に開催されるパリ五輪の最終予選を兼ねたU-23アジアカップのポット分けが決まるだけに、早期敗退は避けなければならない。そんな事情を踏まえ、今回のドバイカップでは3カ月後の戦いを見据えた上で戦う必要があった。
大岩監督就任後初の海外遠征に招集されたのは27名。インターナショナルマッチデー期間中の活動とあって、今遠征ではケガの選手を除けば、海外組を含めて思い描くメンバーを招集できた。
ただ、誤算もある。遠征前にDF大畑歩夢(浦和レッズ)、MF鮎川峻(サンフレッチェ広島)がケガで離脱。また5名の選手が初戦の前日に合流し、2戦目の終了後には5名の選手がチームを離れることになっていたため、選手起用がより難しいモノになった。
しかし、いかなる状況下でも大岩監督が求める資質は変わらない。"A代表経由パリ五輪"を掲げ、自身の想いを熱い言葉で投げかけてきた。
それは選手たちにも伝わっている。誰に聞いても監督の印象は「熱い人」という答えが返ってくる。シュート練習では自ら球出し役を買って出て、気になることがあれば練習後に細かくアドバイスを送る場面も少なくない。試合中も選手のモチベーションをあげるために檄を飛ばし、ハーフタイムにはメンタルに訴えかけるワードを口にする場面も目立った。
そうした指揮官の熱量は選手に波及。とにかくこの遠征はいろいろなところから声が聞こえ、年下組のMF松木玖生(FC東京)、DFチェイス・アンリ(尚志高)も積極的にチームメイトとコミュニケーションを取っていた。
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