【日本代表】福田・名波・三浦淳が語る「ザックのサッカーを実践するベストメンバーとは？」 (4ページ目)

ザックジャパンの生命線を担う遠藤。彼の代わりになる選手はいるのか？――ボランチの組み合わせについては、システムに関係なく、遠藤保仁選手と長谷部誠選手でみなさんの意見は統一しています。

名波　さっき福田さんは、センターフォワードとセンターバックが課題だと言っていたけれども、今は中盤の人材不足も懸念される。今後のことを考えると、ますます心配になる。同じ中盤でも、２列目はまったく問題ない。清武（弘嗣）は間違いなくレギュラーの一角に入ってくるだろうし、アツが言っているように、原口をはじめ、大津や東（慶悟）、宇佐美（貴史）ら、あとに続く選手がたくさんいる。結局、これだけ人材が豊富なのは、1993年の『ドーハの悲劇』の頃から2002年Ｗ杯くらいまでの代表ではゲームを作る選手は結構いたけれども、「個で突破できる選手がいない」ということが課題としてクローズアップされていたから。それが当時の育成段階で強調されて、そのフィードバックの結果が現状に至っているのだと思う。でも逆に、今度はゲームを作れる選手が少なくなってきた。遠藤や中村憲剛の「次に続く選手は誰？」という話になったときに、誰も名前が挙がってこない。今、代表がやっているサッカーでは、そのポジションが生命線だけに、遠藤や憲剛みたいなタイプも育てていかないといけないと思う。

福田　本当に遠藤が今、いなくなったらどうするのか。ザックジャパンが抱える最も重要な問題だろうね。

【識者プロフィール】
福田正博（ふくだ・まさひろ）
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。言わずと知れた「ミスター・レッズ」。
引退後、2008年から３年間レッズのコーチを務めた。サッカー解説者。
名波浩（ななみ・ひろし）
1972年11月28日生まれ。静岡県出身。ジュビロ磐田で一時代を築いた天才レフティ。
引退後はジュビロ磐田のアドバイザーを務めながら、サッカー解説者としても奔走。
三浦淳寛（みうら・あつひろ）
1974年７月24日生まれ。大分県出身。横浜フリューゲルスなどで左サイドバックとして奮闘。
2010年に現役を引退。2011年からサッカー解説者として活躍。