侍ジャパン合宿取材でヒロド歩美が「違う雰囲気」を感じた「将来の大黒柱」とは

  • 石塚 隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi
  • 立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

ヒロド歩美さん『プレミア12』インタビュー 後編(全2回)

 現在開催中の野球の国際大会『プレミア12』。前回大会に続く連覇に期待がかかる侍ジャパンの取材を進めているヒロド歩美さんに、注目選手のインタビューの裏話や試合観戦の楽しみなどを聞いた。

侍ジャパンへの期待を語ったヒロド歩美さん侍ジャパンへの期待を語ったヒロド歩美さんこの記事に関連する写真を見る

【ひとり違う雰囲気を放っていた選手】

ヒロド歩美 侍ジャパンの宮崎合宿でちょっと違う雰囲気を放っていたのが髙橋宏斗投手でした。中日のエースであり、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝も経験した、日本の将来の大黒柱ですが、その発言からは侍ジャパンの選手としての自覚を強く感じました。

 合宿中は、メディアから囲み取材を受けて、これまでの経験から、最年少選手とはいえチームを引っ張っていきたいという意思が感じられました。そんな言葉を聞いて「そういえば、最年少なんだ」ということをあらためて思い出すほど、最年少とは思えないチーム全体を考えながらの振る舞いでしたね。

 これまでの経験やチームでの立場がそうさせるのは想像に難くありませんが、この1、2年で本当に顔つきが変わりましたし、レギュラーシーズンでも結果を出しているだけに、雰囲気が違うなと。もちろんファンに愛される愛嬌はたっぷりありますが、野球の話になると顔が変わる。この切り替えがさすがでした!

 また同じ中日の清水達也投手は、チームメイトの髙橋投手と一緒ということはもちろん、同世代の選手も多くいるからか、結果を出したいというメラメラとした熱量を感じました。

 世代的になのか、あまり表にバチバチ感は出さないんですけど、個別で話を聞くと内に秘めたライバル心があって、同じユニフォームを着ることでそれがいい方向に働くのではないかと思います。

1 / 3

著者プロフィール

  • 石塚 隆

    石塚 隆 (いしづか・たかし)

    1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住

フォトギャラリーを見る

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る