【ドラフト2026】「村上頌樹を思い出すキャッチボール」 智辯学園の指揮官が惚れ込んだ杉本真滉の才能とは? (3ページ目)
打者が嫌がるボール──。選抜の試合後に行なわれた囲み取材で、杉本が口にしたこの言葉が印象に残っている。その後の取材でも、彼は繰り返し同じ表現を使っていた。
「キャッチャーにどう見えるか聞いたり、バッターに立ってもらって聞いたり。とにかくバッターが嫌がるボールを考えて、この1年はやってきました」
自分が投げたいボールではなく、打者が打ちにくいボールを追求する。その意識の変化が、杉本を選抜準優勝投手へと成長させ、国際舞台でも通用するストレートを生み出したのだろう。
【指揮官が感じた村上頌樹との共通点】
そもそも、杉本には打者が嫌がるボールを投げられる資質が備わっていた。智辯学園の小坂将商監督は、入学間もない頃の杉本のキャッチボールが忘れられないという。
「中学の時は、投げない時は外野を守って中軸。野手としての評価もありましたが、入ってきた時のキャッチボールを見て、絶対にピッチャーやと思ったんです。ギュルルルルルーッて加速して、落ちてこない、垂れない。村上を思い出すキャッチボールをしていましたから」
小坂監督が引き合いに出したのは、智辯学園の先輩であり、今や阪神の主力投手となった村上頌樹(しょうき)だ。
さらに指揮官は、キャッチボールの質だけでなく、「投げるのが好き」「体が強い」という2つの共通点も挙げた。
思えば、2016年の選抜大会で村上は5試合、47イニング、669球をひとりで投げ抜き、智辯学園を初優勝に導いている。当時取材した際には、子どもの頃からどれほど投げることが好きだったか、そのエピソードを実に楽しそうに話してくれたものだった。
そして、杉本も先輩に負けず劣らずの「投げ好き」である。
「自分も投げます。投げてフォームをつくって、投げて覚えて、投げて体力をつける。完全に投げる派です」
今春の選抜では、村上と同じく5試合に登板し、42イニング、626球を記録した。小坂監督からは「投げ好きで体が強いといっても、今の時代ですから、普段はそこまで多く投げてないですよ」と補足が入った。
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