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【プロレス】ジャイアント馬場がドリー・ファンク・ジュニアを完全無視 ケンコバが振り返る、全日レスラーたちの異変とその原因 (4ページ目)

  • 松岡健治●取材・文 text by Kenji Matsuoka

【馬場夫婦が怒った理由】

――何をして馬場夫婦を怒らせたんですか?

「当時の全日本プロレスは、馬場夫妻が仕切る『株式会社ジャイアントサービス』という会社が会場などで売るグッズをすべて管理していたんですけど......。あろうことか、ドリーさんの奥さんが勝手に、ドリーさんのTシャツを会場で売っていたらしいんです。

 当時の全日本は会場に入ると、グッズ売り場で馬場さんが葉巻をくわえながら鎮座されていて、グッズを買うとサインしてくれるサービスをやっていました。その売り場の横に、ドリーさんの奥さんが夫のTシャツを売るコーナーを勝手に設営して、奥さん自らが売っていたらしくて。馬場さんはスタッフに『これ、ウチの新商品か?』と聞いたんでしょう。それで『知りません』となって、元子さんが激怒したと」

――元子さんを怒らせたらいけませんね。

「元子さんは、馬場さんに『ドリーに注意してください』とお願いして、ドリーさんを問い詰めたそうです。そうしたらドリーさんが、『じゃあ、こっちからも言わせてくれ。なんで俺のギャラが上がらないんだ』と要求した。リング上では正統なレスリングを貫いたドリーさんが、めちゃめちゃシュートな部分を発揮したんです。

 俺はその証言を読んだ時、ドリーさんにそんな"テキサス魂"が潜んでいたのかと驚きました。この無断Tシャツ販売事件に端を発し、ギャラアップの要求もあって、あの不穏試合につながったということなんです」

――証言が真実かどうかはわかりませんが、すごい話ですね。

「実際に、ドリーさんはそこから全日本と疎遠になりました。ただ、のちに『PWF』の第4代会長にも就任しましたし、お亡くなりになった時には全日本の会場で追悼の10カウントゴングが捧げられました。我々が知らないところで複雑な人間関係があったとは思うんですが、全日本とドリーさんの絆が戻ってよかったです」

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