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【競馬予想】夏唯一のGⅡ、札幌記念で見るべき血統は? 特殊な洋芝コースを駆け抜けそうな2頭をピックアップ (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki

 前走は最小でも他馬より2kg重い斤量だったが、今回、牡馬は一律で58kg。前走、函館記念を勝ったヴェローチェエラは56kgで3kgの差だったのが、札幌記念では同斤量になる。これは大きい変化だ。

 アルナシームは血統も優秀だ。叔父にはシャフリヤール(GⅠ日本ダービー、GⅠドバイシーマクラシック)、アルアイン(GⅠ皐月賞、GⅠ大阪杯)と2頭のGⅠ馬がいる。シャフリヤールは6歳時の昨年も、有馬記念2着などGⅠで好走していたように、長きにわたりトップクラスで活躍していた。現在6歳のアルナシームもチャンスは十分だ。

【キタサンブラック産駒も同コースで好成績】

 もう1頭はココナッツブラウン(牝5歳、栗東・上村洋行厩舎)を推す。同馬の父キタサンブラック産駒はモーリス同様、出走数こそ多くないが、札幌・芝2000mでは22戦して3勝、2着1回で勝率13.6%、連対率18.2%と好成績だ。

 ココナッツブラウン自身も札幌では好成績で、2戦して1勝、2着1回。勝利した3歳時の1勝クラス(芝1800m)は3馬身差の快勝で、2着は前走GⅢクイーンS(芝1800m)のアタマ差2着。上がり3F34秒0と、メンバーのなかで最速の鋭い差し脚を見せるなど内容は非常に優秀だった。

 2走前の準オープン戦、錦S(京都・芝1600m)では2馬身半差の完勝。ここ2戦の内容は本格化を感じさせるもので、2000mは初となるが狙ってみたい。

 以上、今年の札幌記念はモーリス産駒アルナシーム、キタサンブラック産駒ココナッツブラウンの2頭に期待する。

著者プロフィール

  • 平出 貴昭

    平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)

    主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide

【写真】競馬記者・三浦凪沙 インタビューカット集

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