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南野拓実のリバプールでのポジションは?
「不可欠」になるのに必要なこと

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

 リバプールへまさかの移籍が決まった南野拓実。森保ジャパンでは4-2-3-1の1トップ下を定位置とするが、ザルツブルクではジェシー・マーシュ監督が布陣を微妙に変えて戦うため、それにともない4-4-2のサイドハーフでプレーすることもあった。しかし、FWと中盤、南野がどちらに適性があるかと言えば後者だ。真ん中かサイドか、では真ん中。俗に言う攻撃的MFだ。

 リバプールで出場機会がどれほどあるかという話をする時、まず語りたくなるのは、南野のキャラクターおよびポジションの適性になる。しかしこの際、それ以上に大きなウエイトを占めるのはリバプール側の事情だ。両者の思惑が完全に一致すればいいが、多少のズレはつきものだ。そこで合わせる側に回るのは、選手である南野になる。リバプールのサッカーと照らし合わせたた時、南野に求められる課題はどこになるのか。

リバプールに移籍、背番号は18に決まった南野拓実リバプールに移籍、背番号は18に決まった南野拓実 12月14日に行なわれた国内リーグのワトフォード戦では、アンカー役のファビーニョをケガで欠いたことが影響したのか、リバプールは4-2-3-1で戦った。だが、それはあくまでも例外だ。ユルゲン・クロップ監督が中心に据えるのは、中盤Vの字型の4-3-3だ。南野が加入しても、この従来路線に変更はないだろう。

 理由はわかりやすい。このチームの看板が前線の3人だからである。(左から)サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノ、モハメド・サラーは簡単には外せない大物選手だ。4-2-3-1で戦ったワトフォード戦では、サラーが1トップで、その下にフィルミーノ。3の左がマネで、右にはスイス代表の左利き、ジェルダン・シャキリが座った。クロップ監督が3トップを崩すとすれば、この形がせいぜいだろう。

 この布陣の中で、南野が狙うとすれば日本代表と同様の1トップ下になる。ライバルはフィルミーノだ。序列的にはシャキリが下位になるので、右が狙い目になるが、南野に右の適性は乏しいように見える。フィルミーノの交代要員が現実的な線になる。

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