2019.06.13

無名→川崎でポジション奪取。
知念慶「技術を買われた選手じゃない」

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

川崎フロンターレ・知念慶インタビュー@前編

 失礼を承知のうえで言わせてもらえば、川崎フロンターレに加入する前の知念慶は、無名のストライカーだった。

 2017年に愛知学院大学から川崎フロンターレに加入。その年、J1初優勝を遂げることになるチームで貴重な1得点こそ挙げたが、リーグ戦の出場は4試合に終わった。昨季は開幕スタメンに名を連ねたが、年間で見れば4得点を決めたものの、途中出場も多かった。

 ところが3年目となる今季は、J1第5節の松本山雅FC戦から4試合連続ゴールを記録。その後は体調を崩したこともあって戦列を離れたが、ポジションを争っているのは、J1得点王にも輝いた小林悠であり、ブラジル代表歴もあるレアンドロ・ダミアンである。

 無名だったストライカーは、J1連覇を達成したチームで、いかに揉まれてきたのか。近い将来、川崎のエースへと登り詰めていくであろう彼に、ここまでの葛藤と成長曲線を聞いた。

4試合連続ゴールを決めて注目を集めた川崎フロンターレの知念慶―― 川崎フロンターレに加入して3年目。過去2シーズンと比べて、自分自身のなかで変化はありますか?

知念慶(以下:知念) だいぶ、慣れてきましたね。試合に対してもそうですけど、プロの生活にも慣れて、自分自身がステップアップするために、いろんなことにチャレンジできるようになりました。そう思えるくらい気持ち的に余裕ができたところが、一番大きく変わったことかもしれないですね。

―― 変化について聞いたのは、プレーはもちろん、知念選手の表情が過去2シーズンと比べて、大きく違うように感じられたからなんです。

知念 そんなに違いますか(笑)。でも、昨年までは正直、いっぱいいっぱいだったんですよね。練習も試合も、毎日ストレスを抱えながらやっていたところがあって。

 でも今は、よくない時も前向きに取り組むことができるようになりました。気持ち的にちょっと余裕が出てきたことで、メンタル的にも強くなれてきたんじゃないかなと。