大会連覇を目指す「侍ジャパン」 井端弘和監督初陣のプレミア12を楽しむための6つの見どころと注目選手
侍ジャパンは11月13日、連覇を目指すプレミア12の初戦でオーストラリア代表と戦う。台湾に移動して15日からは韓国、台湾、キューバ、ドミニカ共和国と対戦。ORグループA、Bの各上位2チームが東京ドームで4チーム総当たりで行なわれるスーパーラウンドに進む。
井端弘和監督は11月9、10日のチェコとの強化試合を終えた直後、本番に向けてこう話した。
「勝てたことに満足していますけど、この2試合でやりたいことがある程度、ひと通りできたかなと。そちらのほうが満足しています」
侍ジャパンは大会連覇に向け、10月29日の宮崎合宿から順調に調整を行なってきた。本稿では、プレミア12をより楽しむための6つの見どころを挙げる。
プレミア12連覇に挑む侍ジャパン・井端弘和監督 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る
1.豪華投手陣は「高め」を有効活用できるか
侍ジャパンの先発投手は、以下のように予想される。
11月13日 対オーストラリア/井上温大(巨人)
11月15日 対韓国/髙橋宏斗(中日)
11月16日 対台湾/才木浩人(阪神)
11月17日 対キューバ/早川隆久(楽天)
11月18日 対ドミニカ共和国/戸郷翔征(巨人)
今季後半にブレイクした井上が先陣を切り、台湾ラウンドでは球界を代表する投手たちが登板する。いずれもスピードボールを武器とするなか、注目は「高めの速球」の使い方だ。
近年、「三振をとれるボール」として知られているが、長打狙いでアッパースイングをしてくる外国人打者にはとりわけ有効になる。
11月9、10日のチェコとの強化試合では先発の?橋がストレートを捉えられることが多かったのに対し、3回を7奪三振で無安打に抑えたのが2番手の才木だった。井端監督は両者の違いを、こう話している。
「(?橋は)打たれているのがベルトの高さでした。外国人選手は力がありますし、あの高さは避けられれば。2番手で登板した才木投手は、高めを有効に使っていました。だから低めのストレートに手が出なかったので、ああいうピッチングを?橋投手もしてくれれば本番では抑えてくれると思います」
高めの速球をうまく使えば、日本の投手陣が武器とする低めの変化球も生きてくる。その意味でも「高め」の有効活用がポイントだ。
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著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。