2013.08.30

ついに才能開花。梶谷隆幸はDeNAの救世主となれるか?

  • 高森勇旗●文 text by Takamori Yuki
  • photo by(C)YOKOHAMA DeNA BAYSTARS

 2007年から昨年まで、ベイスターズでプレイした高森勇旗です。6年間という短いプロ生活ではありましたが、プロの厳しさを知り、多くのことを学びました。それと同時に、とんでもない技術を持った選手、身体能力を誇る選手を何人も見てきました。そこで今回、私と同期入団で球界トップクラスの身体能力を誇る梶谷隆幸について書きたいと思います。

8月に入り、飛躍的な活躍でチームを引っ張る梶谷隆幸

 ここ数年、成績がふるわないベイスターズ。今シーズンはブランコなどの加入により大幅に打線が強化され、何とか3位争いを繰り広げているが、いまだ多くの借金を背負っている。だがそんな中で、大ブレイクの兆しを見せている選手がいる。それが今年7年目の内野手、梶谷隆幸だ。

 私と梶谷は2006年の高校生ドラフトでともにベイスターズから指名された同期。昨年まで一緒にプレイしたが、とにかく彼にはいろんな意味で驚かされることが多かった。

 梶谷は入団3年目の2009年4月9日にプロ初出場を果たし、同30日に甲子園球場で久保康友(阪神)投手から初本塁打を放った。以後、毎年のように活躍の気配を見せるも、一軍と二軍を行ったり来たりで、なかなかレギュラーを掴めずにいた。今年も前半戦は何度かスタメンで起用されたが、ベースカバーを怠ったり、ケガもあったりして、相変わらず一軍と二軍を行き来していた。

 だが、8月3日にケガから復帰して一軍登録をされると、その試合(中日戦)で4安打の固め打ち。さらに15日の巨人戦でも2本塁打を含む3安打と大爆発。8月の成績はここまで(8月29日現在)、81打数33安打、打率.407、8本塁打、22打点と、獅子奮迅の活躍を見せている。

 このようにバッティングの才能も光るが、球界トップクラスの俊足、並外れたパワーこそ梶谷の最大の魅力である。金本知憲氏(元阪神)も現役時代に通っていた広島にあるトレーニング施設「アスリート」のメンバーでもあり、並みいる猛者たちの中でも史上最高レベルの筋肉を誇る。2010年には、イースタンリーグで球団記録となるシーズン33盗塁を記録し、盗塁王を獲得。もはや梶谷の身体能力の高さは、球界では知らぬ者がいないほど知れ渡っている。