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井上尚弥vsグッドマン戦を田口良一が予想 井上尚弥と中谷潤人と拳を交えた元世界王者はこの先のビッグマッチも展望 (4ページ目)

  • 林壮一●取材・文 text by Soichi Hayashi Sr.

 そう語る田口だが、本当に試合が実現したらどんな試合になると見ているのか。

「2年後も井上くんが有利かなとは思うものの、展開はいろいろと想像してしまって......。(ルイス・)ネリやグッドマンが相手なら、井上くんが圧勝する姿しか思い浮かばないんですが......。井上くんがいつものようにワンサイドで仕留めるシーンも、中谷くんがパンチを効かせている様もイメージできます。

 2023年7月の統一ウエルター級タイトルマッチで、テレンス・クロフォードがエロール・スペンス・ジュニアに完勝したように、井上くんの手が上がる展開もある気がします。ただ、中谷くんは『打ち合いは望むところだ』と感じているんじゃないですか。序盤はじっくりと見合いそうですね。お互いに『絶対にKOしてやる』と考え、手数の多い試合で、判定決着とはならないでしょう」

 両者の手合わせは東京ドームが有力だ。述べるまでもないが、超満員に膨れ上がるだろう。

 元ライトフライ級2冠王者はこう結んだ。

「日本ボクシング史上、間違いなく最高の頂上決戦ですよね。世界でも有数のカードじゃないかな。チケット代は跳ね上がりそうですが、絶対に見に行きたいです。あくまでも中立のファンとして、ボクシングを堪能したいですね」

 ドリームマッチ実現へ──。田口が希望したように、両者が存分に力を出し切れる状態での実現を期待したい。

◆田口良一(たぐち・りょういち)

1986年12月1日生まれ、東京都出身。2006年7月にプロデビューし、2007年にライトフライ級の全日本新人王に輝く。2013年4月、同級の日本王座を獲得。2014年12月にWBA王座、2017年12月、メリンド(フィリピン)との統一戦を制してIBF同級王座を獲得した。2019年12月に現役を引退。プロ戦績は27勝(12KO)4敗2分け。

著者プロフィール

  • 林壮一

    林壮一 (はやし・そういち)

    1969年生まれ。ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するもケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。ネバダ州立大学リノ校、東京大学大学院情報学環教育部にてジャーナリズムを学ぶ。アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(以上、光文社電子書籍)、『神様のリング』『進め! サムライブルー 世の中への扉』『ほめて伸ばすコーチング』(以上、講談社)などがある。

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