【続・東京マラソンへの道】中島彩「キャベツマラソンって知ってますか?」

  • 中島彩●文・写真 text & photo by Nakajima Aya

見渡す限りのキャベツ畑に興奮しました!見渡す限りのキャベツ畑に興奮しました!市民ランナー・中島彩の「続・東京マラソンへの道」

 みなさん、こんにちは! 『走るフリーアナウンサー』の中島彩です。私は先週末、「嬬恋(つまごい)高原キャベツマラソン」というハーフマラソンに参加してきました! 開催された場所は、群馬県嬬恋村。一面キャベツ畑の中を走ったのですが、急な坂を登り切ると、今度は下ったり、陽射しがキツいと思いきや、突然雨が降ったり......。実はこの大会、キャベツマラソンというかわいいネーミングからは想像できないぐらい、「日本一ハードなロードレース」と呼ばれているのです! しかし、私の一番のモチベーションである名物「嬬恋キャベツ」をゲットするため、ハードすぎるレースを約3時間かけて走りました! というわけで今回は、題して、「RUN×キャベツマラソン」。都会のマラソンとは、ひと味もふた味も違った嬬恋のマラソンを紹介します!

☆ゴール前2キロの坂は、まるで「階段」!

 嬬恋高原キャベツマラソンの標高は、最下部で1200メートル、そして最上部は1370メートル。なんと、170メートルもの標高差があるコースなんです! スタート前、この大会に過去5回参加している男性と知り合いました。「中島さん、この大会すごくツラいよ! 今は笑っているけど、その元気が最後までもつかな~」。いきなり心配されました(笑)。以前のコラム(「リバウンドしにくいオススメ練習法」参照)で書いたように、坂道は脚力強化のために効果的です。しかし、400メートル以上の長い距離になると、呼吸は苦しくなり、足への負担も耐えきれないものになります。キャベツマラソンのコースはというと、ハーフマラソン約21キロの中で、完全に平坦な道は1キロぐらいとのこと......。

 そして実際に走ってみると、まさに「日本一ハードなロードレース」と呼ばれる意味がわかりました(笑)。登ったり、下ったり、これほど標高差を実感したコースはありません。特に最大の難所だったのが、ゴール近くにある2キロの登り坂。その傾斜は、まるで「地下鉄の急な階段」を思い浮かべるぐらいキツかったです。私と同じペースで走っていたランナーは、全員と言っていいほど歩いていました。しかし、「どんなに遅くても、歩くより走るほうが速いはず!」と信じる私は、登り坂に負けじと必死に走りました。ところが、一生懸命に手を振って走っているのですが、スピードは周囲で歩いているランナーと一緒なんです(笑)。後ろを振り向くと、そこから転がり落ちてしまいそうになるほどの傾斜......。登っても、登っても、全然ゴールまでたどり着きません。あんなに2キロが長く感じたのは初めてです! ゴールした瞬間は、ハーフマラソンを走り切ったというより、「登り切った!」という感覚でした(笑)。

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