錦織圭のプレーになぜ皆、心を惹かれるのか 俳優・石黒賢は「優れた演技を鑑賞した時と同じ興奮」と表現した (2ページ目)
【「もし賭けるなら、僕は圭だね」】
錦織とティアフォーの対戦は、過去一度。8年前のエルステ・バンク・オープン(ウィーン)で、その時は錦織が7-6、5-7、6-2で勝利した。
一度しか対戦していない。それにもかかわらず、両選手の親交が深いように感じるのは、ティアフォーが折に触れて、錦織を「尊敬する選手のひとり」として言及しているからだろう。
特に印象深いのは、今年3月に選手仲間が運営するポッドキャスト番組に出演した際のコメント。「ベストのテイラー・フリッツと、全盛期の錦織はどっちが強い?」と問われたティアフォーは、「テイラーのことは大好きだ。彼の実績はすばらしいし、日々進化しているが......」と前置きしつつ、こう続けた。
「僕が言わんとすることはわかるよね? みんな、圭がどれだけとんでもないことをしたか、ちゃんと理解していないと思うよ。
ケガから復帰した2018年、彼は全豪オープンには出られず、代わりにATPチャレンジャー大会に出ていたんだ。その1回戦でデニス・ノビコフ(アメリカ)に負けたのに、最終的にはロンドンのツアーファイナルズに出たんだよ!? それがどんだけすごいことか、考えてみてよ!」
さらには、自身が対戦した時のことを、次のように回想する。
「ウィーンで対戦した時は、まるでピンポンをプレーしているようだった。圭のバックハンドはすばらしい。特に打つ方向を変えるのがうまいし、動きもいいので、こちらは慌ててしまう」
そのうえで、冒頭の質問に戻り、ティアフォーはこう言った。「もし賭けるなら、僕は圭だね」と。
今年7月のワシントンDC大会の際も、ティアフォーは錦織との再戦を熱望する言葉を残している。自身も魅せるタイプであるティアフォーは、錦織のような華のある選手との対戦が楽しいのだろう。
対する錦織は、大会開幕に先駆けて、連日センターコートでしっかり汗をかいている。この日(28日)は、元世界4位で今月ケガから復帰したばかりのホルガー・ルーネ(デンマーク)と試合形式の公開練習を行なった。
2 / 4

