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ブーイングをエネルギーに変えてきた森脇良太「世界でも通用する監督になりたいと本気で思っています」

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

引退インタビュー
森脇良太(愛媛FC)後編

◆森脇良太・前編>>現役生活20年の原点「公園の水道をシャワー替わりに...」

◆森脇良太・中編>>衝撃を受けたミシャの言葉「こんな監督がいるのか」

 森脇良太のキャラクターといえば、チームを盛り上げる「ムードメーカー」としてのイメージが強い。しかし、過去の経歴を振り返れば、常に結果も残している。

 クラブチームでは、J1リーグ、J2リーグ、J3リーグ、すべて優勝。天皇杯も、ルヴァンカップも、ACLも制している。また、日本代表の一員としてアジアの頂点も掴んだ。

 ただ、その強烈なキャラクターゆえに、サポーターから批判を受けることもあったという。彼はどういう気持ちで、周囲の厳しい目を受け止めていたのか。

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ピッチ内外で常にファンを喜ばせてくれた森脇良太 photo by Sano Mikiピッチ内外で常にファンを喜ばせてくれた森脇良太 photo by Sano Mikiこの記事に関連する写真を見る── サンフレッチェ広島、浦和レッズ、愛媛FC、そして日本代表と、所属したチームで数多くのタイトルを獲得してきました。20年のキャリアを振り返ると、まさに「優勝請負人」という言葉がぴったりとハマります。

「全カテゴリーをコンプリートさせてもらいました。獲れていないのはワールドカップとクラブワールドカップだけ。それ以外、全部獲れたのは本当に幸せなこと。20年間、サッカーに真摯に向き合ってきてよかったなと思いますし、誇れることだと思います」

── 自身でも意識されていたんですか?

「いや、全然知らなかったんですけど、愛媛に帰ってきた時に知り合いの方から、J3で優勝すればタイトルのコンプリートだということを聞いたんです。だからここで、絶対に優勝したいなと。自分の情熱をさらにたぎらせてくれるモチベーションになりました。本当に勝ち取ることができてよかったですね」

── アジアカップでの役回りもそうでしたが、森脇選手のような存在がいることが優勝するためには必要なんだということを、自身のキャリアが証明していますよね。

「クラブでもそうですし、アジアカップ、東アジアカップと、日本代表でもアジアで獲れるタイトルは全部、獲らせていただきました。実はユースの時も全部のタイトルを獲っているんですよ。

 もちろん、ピッチ上で貢献してきた部分もたくさんあると思っているんですけど、チームを盛り立てるとか、いい雰囲気を作るとか、タイトルを勝ち取るためには絶対にそういう要素も必要だと思っています」

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著者プロフィール

  • 原山裕平

    原山裕平 (はらやま・ゆうへい)

    スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。

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