【ドラフト2026】ヤクルトの快進撃はなぜ続かなかったのか 「いないタイプ」の投手と山田哲人、塩見泰隆の後継者を探せ!
現有戦力から読み解く「2026ドラフトで獲るべき選手」〜ヤクルト編
今年もドラフト会議の季節がやってきた。各球団ともシーズンを振り返りながら、来季に向けた補強ポイントを洗い出し、アマチュア選手の最終的な絞り込みに入っていることだろう。10月22日に迫る「運命の日」を前に、本当に獲得すべき選手は誰なのか──。前半戦、一時は首位に立つなどセ・リーグを盛り上げたヤクルトに必要な選手は?
【若手起用がもたらした大きな収穫】
池山隆寛監督1年目のヤクルトは、前半戦こそ最大11の貯金をつくって首位を走ったものの、6月以降は月間負け越しが続いて失速。とはいえ、称賛されていい「大健闘」だった。これは皮肉でもなんでもなく、「この戦力でよく戦った!」と称える気持ちしかない。
あれは4月のこと。たまには現場で応援してみようかと出かけた神宮球場で、ヤクルトのメンバーを見て驚いた。スタメンに名を連ねた赤羽由紘、武岡龍世をはじめ、ベンチに控えていた鈴木叶、伊藤琉偉、田中陽翔......。埼玉・戸田のファーム戦で何度も見てきた若い選手たちだ。その「ファーム・メンバー」たちが神宮の晴れ舞台で躍動し、阪神を相手に10点を奪って勝ってしまったから大したものだ。
「だから、使っちゃえばいいんだよ......」
"ヤング・スワローズ"の奮闘を目の当たりにしながら、そうつぶやいたものだ。卓越した素質を評価されて入団してきたはずの逸材たちの、足りないところばかりをあげつらってファームで塩漬けにする。そうして、やがて輝きを失っていく選手をどれだけ見てきたことか。
主力の不調、故障とあらば背に腹は代えられない。やむを得ずファームの選手を起用した面もあっただろう。それでも、チャンスを与えられた若手野手たちがグラウンドを走り回り、昨季61だったチーム盗塁数は今季97まで増えた。
特筆すべきは、その「成功率」だ。チームの盗塁成功率は約8割。リーグトップの38盗塁をマークしている岩田幸宏を筆頭に、並木秀尊13、赤羽由紘9、モンテル7、丸山和郁6盗塁。若手、俊足組が積極的に次の塁を狙い続けた。起用した側も、起用された選手たちも、胸を張っていいシーズンだったと言っていいだろう。
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著者プロフィール
安倍昌彦 (あべ・まさひこ)
1955年、宮城県生まれ。早稲田大学高等学院野球部から、早稲田大学でも野球部に所属。雑誌『野球小僧』で「流しのブルペンキャッチャー」としてドラフト候補投手のボールを受ける活動を始める。著書に『スカウト』(日刊スポーツ出版社)『流しのブルペンキャッチャーの旅』(白夜書房)『若者が育つということ 監督と大学野球』(日刊スポーツ出版社)など。













