【ドラフト2026】楽天再建へ、狙いたい5人 上位は即戦力投手を徹底補強、野手なら「地元出身の強打者」も面白い (3ページ目)
【長打力の金原塁、俊足の直井宏路】
今年のドラフトは「上位候補」と呼べる選手の層がそれほど厚くない。楽天の3位指名は全体36番目。そこまで馬場が残っていなければ、野手へ狙いを切り替え、迫力を欠く打線に楔(くさび)を打ち込むのも手だ。
そこで推したいのが、今夏の都市対抗でエイジェックの補強選手として強打を発揮した金原塁(クラーク記念国際→大阪商業大→日立製作所/外野手/179センチ・90キロ/右投右打)だ。
初めて立った都市対抗の大舞台で、しかも補強選手として主軸を任された。いくつものプレッシャーが重なるなかでも臆することなく、2回戦の日本生命戦ではソロ、3ランと2打席連続で本塁打を放ち、準々決勝の東邦ガス戦では延長10回タイブレークでサヨナラ打。持ち前の長打力と勝負強さを存分に発揮した。
右打ちのスラッガー候補が少ない今年のドラフトで、一気に存在感を高めたひとりだ。都市対抗ではレフトを守ったが、学生時代には三塁、二塁も経験しており、本人も内野手へのこだわりを持っている。
そして、クラーク記念国際(北海道)、大阪商業大、日立製作所という球歴だけを見ると東北との縁は薄そうだが、実は宮城県大崎市出身。れっきとした「地元の選手」でもある。
楽天の今季を振り返って、もうひとつ気になったのが機動力だ。昨季は小深田大翔28盗塁、中島大輔22盗塁、辰己涼介20盗塁と3人だけで70盗塁を記録したが、今季は現時点で小深田9、中島11、辰己7。3人合わせても27盗塁にとどまっている。
監督が内野手出身の三木監督から投手出身の吉井監督に代わり、試合運びにも変化があったのかもしれない。ただ、楽天のひとつの武器だった機動力が低下しているのは確かだ。
そこを補うなら、直井宏路(桐光学園→明治大→NTT東日本/外野手/172センチ・76キロ/左投左打)を推したい。
盗塁を生かすには、まず塁に出る打力が必要になる。学生時代から定評のあった快足に加え、社会人で打撃が大きく成長した。いつの間に、これほど強く振れるようになったのか──。社会人2年間で、別人のような「強打者」へと変貌を遂げている。
著者プロフィール
安倍昌彦 (あべ・まさひこ)
1955年、宮城県生まれ。早稲田大学高等学院野球部から、早稲田大学でも野球部に所属。雑誌『野球小僧』で「流しのブルペンキャッチャー」としてドラフト候補投手のボールを受ける活動を始める。著書に『スカウト』(日刊スポーツ出版社)『流しのブルペンキャッチャーの旅』(白夜書房)『若者が育つということ 監督と大学野球』(日刊スポーツ出版社)など。
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