2015.11.08

ロイヤルズを30年ぶりの世界一に導いた「3人のキーパーソン」

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 2015年のワールドシリーズは、ニューヨーク・メッツを4勝1敗で退けたカンザスシティ・ロイヤルズが制し、実に30年ぶりの世界一に輝きました。第1戦は9回に追いついてから勝利を収め、第2戦も先制されながら5回に大量得点で2連勝。第4戦は1点のビハインドから8回に3点を奪って王手とし、第5戦も9回に同点に追いついたあと、延長の末に頂点を掴み取りました。3試合も8回以降に逆転して世界一になったのは、ワールドシリーズ史上初の出来事です。

ワールドシリーズMVPに輝いたサルバドール・ペレス ポストシーズンを振り返っても、ロイヤルズの終盤の強さは群を抜いていました。計16試合で7回以降に奪った得点数は合計51得点。これはポストシーズン史上最多記録です。一方、7回以降に与えた失点はわずか11。ロイヤルズはゲーム終盤で一気に巻き返し、何度も試合をひっくり返しました。計16試合のうち逆転で勝利を収めたのは8試合で、これはポストシーズン史上最多タイの記録です。

 今年のポストシーズンにおいて、ロイヤルズがほかのチームより勝っていたのは、「スピード」「守備」「投手」の3点に尽きると思います。ロイヤルズの強さを語るうえで、この3つは欠かせません。そこで今回は、これらの項目で際立つ活躍を見せたプレーヤーを紹介したいと思います。

 まず、近年のロイヤルズの魅力は、スピードあふれる伝統の機動力野球にあります。そしてこのポストシーズン、チームの「スピード」を象徴していたのは、3番・センターのロレンゾ・ケインでしょう。彼はポストシーズン16試合で、味方のシングルヒットで一塁から一気にホームを奪うプレーを2度も成功させました。これは、ポストシーズン史上初の快挙です。