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21歳・松下知之と17歳・小島夢貴、2種目で1勝1敗 ニッポン競泳の新ライバル誕生 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Toshimi Oriyama

【17歳の躍進】

 東京出身の小島は「世界で戦うために」と決意して愛知県の強豪・豊川高に進んだ。そして、昨年の世界ジュニア200m個人メドレーでは2位ながら、萩野公介が2012年ロンドン五輪で出した高校記録を0秒03更新する1分57秒32をマーク。さらに、今年3月の日本選手権では1分56秒53と記録を更新し、400mでも萩野のロンドン銅メダルの記録を0秒10更新する高校新を樹立して、一気に進化している。

 その後、シニア初代表だった8月のパンパシフィック選手権では、200m背泳ぎでは日本歴代3位の1分55秒38で優勝したものの、本命の個人メドレーは200mが4位で、400mはA決勝に進めずBで2位。結果を出せなかった悔しさを晴らすべく臨んだのがアジア大会だった。

 そんな小島の台頭について、松下はこう話す。

「非常に力のある選手だし、もっと記録を狙ってくる選手。自分ももちろん小島選手を意識しながらも、常に上の世界を見て、それに小島選手がついてくるという立ち位置でありたいと思います。ただ、トントン拍子では面白くないですし、こういう経験(400mで敗れる)は、いい意味で伸びた鼻を折ってもらえたというか......。もう一度、地に足をつけて地道なトレーニングに向かうことができるので、オリンピックに向けては絶対にこのレースがあったからこそ、と言えるようにしたいです」

 かつて、男子個人メドレーでは、萩野公介と瀬戸大也が互いに世界大会で金メダルを獲得し、意識を高め合いながら、ともに他種目にも挑戦して、日本競泳男子のレベルを引きあげてきた。

 それと同じように、今後の活躍に期待がかかる21歳の松下と、2種目の世界記録保持者のレオン・マルシャン(フランス)が「驚くべき成長スピード」と認める17歳の小島ライバル関係は、これからの日本競泳に活力を与えてくれるはずだ。

著者プロフィール

  • 折山淑美

    折山淑美 (おりやま・としみ)

    スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。

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