【ボクシング】井上拓真と那須川天心は再戦までにどう進化した? 山中慎介が両者の「予想を超えた」前戦を踏まえて分析した
山中慎介が予想する井上拓真vs那須川天心 前編
2026年9月27日、TOYOTA ARENA TOKYOで行なわれるWBC世界バンタム級タイトルマッチ。王者・井上拓真(大橋ジム)と同級1位・那須川天心(帝拳ジム)が、約10カ月ぶりに再び拳を交える。
昨年11月の初戦は、1、2ラウンドは天心がポイントを重ねたものの、3ラウンド以降に接近戦で主導権を握った拓真が3-0の判定勝ち。その後、拓真は井岡一翔から2度のダウンを奪って完勝し、王者としてさらに評価を高めた。一方の天心は、元世界2階級制覇王者ファン・フランシスコ・エストラーダを9回終了TKO勝利。ともに大きな勝利を挙げて迎える再戦となる。
初戦から10カ月、両者はどう変わったのか。元WBC世界バンタム級王者・山中慎介氏に、井岡戦とエストラーダ戦で見えたそれぞれの進化を聞いた。
那須川天心戦に向けて調整する井上拓真 photo by 山口フィニート裕朗/アフロこの記事に関連する写真を見る
(文中敬称略)
【拓真が井岡戦で見せた「想像の範囲を超えた強さ」】
――初戦から10カ月。両者とも前戦ではすごくいい勝ち方をしましたが、天心選手にとって再戦のタイミングは少し早いのではという声もあります。山中さんはどう見ていますか?
山中 普通に考えれば早いですよね。ただ、WBCの挑戦者決定戦で決まったことなので、それに従っているというのもあります。天心は「次やったらいける」という自信があるんでしょう。
―― 一般的には再戦となると、一度勝っているほうが優位とも言われます。
山中 そうですね。拓真は、初戦で1、2ラウンドは取られましたけど、そのあと「前に出ればいける」という感覚をつかんだじゃないですか。実際に3ラウンドから流れが変わりましたからね。その成功体験があるのは大きいと思います。
――拓真選手は天心選手に初黒星をつけて、井岡選手にも一方的な勝ち方をした。まさに今、スポットライトがグッと当たっています。
山中 井岡戦に関しては、いい意味でみんなの予想を裏切った。想像の範囲を超えた強さを見せましたよね。試合前は「どっちが勝つかわからない」と言われるくらい予想が割れていたじゃないですか。蓋を開けてみたら、フルマークを含む大差の3-0(118-108、119-107、120-106)で完勝でした。
1 / 3
登録は簡単! チェックを入れてボタンを押すだけ 詳しくはこちら
著者プロフィール
篠﨑貴浩 (しのざき・たかひろ)
フリーライター。栃木県出身。大学卒業後、放送作家としてテレビ・ラジオの制作に携わる。『山本"KID"徳郁 HEART HIT RADIO』(ニッポン放送)『FIGHTING RADIO RIZIN!!』(NACK5)ウェブでは格闘技を中心に執筆中。レフェリーライセンス取得。ボクシング世界王者のYouTube制作も。



















