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河村勇輝が読破した『SLAM DUNK(スラムダンク)』 背番号7に起因する宮城リョータともうひとつの理由

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko

ハッスルでつける背番号7について語った河村 photo by ZUMA Press/AFLOハッスルでつける背番号7について語った河村 photo by ZUMA Press/AFLO

【『SLAM DUNK』をついに読破】

 河村勇輝は11月にGリーグのシーズンが始まってから、17番と7番の間を行ったり来たりしている。17番はNBAメンフィス・グリズリーズでの背番号で、7番はGリーグのメンフィス・ハッスルでの背番号。

 ハッスルの背番号をグリズリーズと同じ17番にせず、7番を選んだ理由について、当初、河村はグリズリーズの公式ウェイボー(中国のSNS)向けのインタビューで、『SLAM DUNK』に登場するポイントガード、宮城リョータの番号を選んだと答えていたのだが、実際にはそれは理由のひとつであって、すべてではないのだという。

 河村は言う。

「まず、これまでバスケットやってきたなかで、つけたことがない番号をつけたいっていう思いがあって。あと僕は一ケタが好きなので。新しいチャレンジになるなかで、新しい番号で、またゼロからプレーしたいっていうのでいろいろさかのぼって考えてたら、7番はつけたことがなかった。

 本当はグリズリーズでも7番をつけたかったんですけど、(チームメイトのサンティ・アルダマが着用していたために)つけられなかった。でもハッスルではつけられるっていうことがわかり、そう考えるうちに『あ、宮城も7番だな』と思って、それでいいなって(思って決めました)」

 実は、河村は日本にいるときには『SLAM DUNK』の単行本を最後まで読んだことがなかった。しかし、上記のインタビューを受けた直後の11月19日には最後まで読んだというアピールをするためか、単行本を並べた写真をインスタグラムのストーリーに投稿している。

「(SLAM DUNKは)インターハイまでしか読んでなくて、ずっと(単行本が)欲しいなと思っていました。あまり外に出かけたりするタイプではないので、アメリカに来たらフリーな時間も多いだろうなと思って、そういった時間で読破したいと思って、ずっと『欲しい』『欲しい』って言っていたら、マネジメント事務所の方がプレゼントしてくれました。アメリカに来て、すぐに読破しました」と、単行本を読破の経緯を語った。

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著者プロフィール

  • 宮地陽子

    宮地陽子 (みやじ・ようこ)

    スポーツライター。東京都出身。アメリカを拠点にNBA取材歴30年余。アメリカで活動する日本人選手やバスケットボール国際大会も取材。著書に『The Man〜 マイケル・ジョーダン・ストーリー完結編』(日本文化出版)、編書に田臥勇太著『Never Too Late 今からでも遅くない』(日本文化出版)、2023年1月発売の共著に『スラムダンク奨学生インタビュー その先の世界へ』(集英社)。

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