JFA名誉会長・田嶋幸三に聞く「サッカー日本代表は2050年にワールドカップで優勝できるのか」カギは17歳Jデビュー (3ページ目)
【17歳でJリーグデビューの重要性】
――育成について伺います。日本はもはや選手輸出国です。代表選手の大半が欧州のリーグでプレーするようになり、レベルも上がりました。しかし、W杯優勝となると欧州のビッグクラブでレギュラーを張るような選手がもっといなければならないというイメージがあります。現状、まだそこまでではなく、もうひとつ壁を乗り越える必要がありますよね。
田嶋 冨安健洋、南野拓実は10代でJリーグデビューしています。技術委員会では5年前くらいから「17歳でJデビュー」と言い始めていて、そこから逆算して育成をどうしていくかに取り組んでいます。育成への投資もしてきました。そうしたことが少しずつ実を結んでいます。
ただ、例えばJリーグの監督の考え方次第では、もっと早くデビューできた選手は以前にもいたのではないかと思います。現在、三井寺眞(横浜F・マリノス)が16歳でJデビューしていますが、ついこの間までは中学生ですよ。16、17歳でプロデビューして、18歳になれば海外移籍も年齢的に可能です。10代で日本代表になれば、W杯に3、4回出場できるし、そういう選手も現実に出てきている。
10代でJデビューして、20歳前後で欧州移籍、24歳くらいの脂の乗った時期にチャンピオンズリーグ(CL)常連のクラブでプレーしている。そういった選手たちでチームが構成されるようになれば、優勝も視野に入ってくると思います。
少し話は逸れますけど、北中米W杯では「優勝」を目標として掲げました。それによって足りないところも見えてきました。親善試合でも強いチームを呼んで、勝つことでFIFAランキングを上げてポット1に入っておくことが大事であるとか、いろいろなことに気づけたのも「優勝したい」と本気で思ったからです。決勝まで戦うために森保一監督の下、ターンオーバーできる26人を揃えるという準備もしてきました。ただ、移動や暑さなど厳しい条件がありながら、リオネル・メッシやアーリング・ハーランドなどはほぼ毎試合プレーしていましたよね。リーグ戦とCLで土曜日、水曜日と連戦してきた選手たちのタフさを感じます。優勝を目指してきたからこそ、見えてきたものがありました。
――いろいろ足りないところも見えてきた。そこをもうひとつ越えるためには何が必要なのでしょうか?
田嶋 アンダー世代のリーグ戦など、いろいろな改革をしてきました。その成果は出ていると思います。そのうえでさらに進化するためにどうするか。僕は口出しする立場ではなくなっていますが、僕の想像を超える何かにトライしていってほしいと思います。
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