【ヤングなでしこ】テクニシャン・柴田華絵が身につけた
「強豪と互角に戦うためのスキル」とは?
素顔の撫子 vol.26
ヤングなでしこの攻撃のキープレイヤー、柴田華絵。今年のU-20女子W杯でシルバーボール賞を受賞した
今年のU-20女子W杯準々決勝、対韓国戦。ヤングなでしこのベスト4進出を決定づけたのは、153cmの小柄な身体から放たれたパワフルな無回転シュートだった。決めたのは柴田華絵。
柴田は、U-20女子W杯初戦のメキシコ戦で、大会第1号となるゴールも決めており、準々決勝の韓国戦では2得点と、ヤングなでしこの攻撃を牽引。銅メダルの原動力となり、大会優秀選手のひとりとしてシルバーボール賞を受賞した。大会を通して中盤で圧倒的な存在感を放った柴田は、今後、なでしこジャパン入りも期待される逸材だ。
■サッカー漬けの学生時代
柴田がサッカーを始めたのは、4歳の頃。兄の練習についていって混ぜてもらい、一緒にボールを蹴り始めた。今のスタイルの原型は地元(福岡県北九州市)の少年団などでプレイしているころに養われたという。
「ボールを持った時にパスばかりしていると監督に『ビビってるのか!』と怒られました。『パスはしようと思えば誰でもできるんだ』と。男の子とプレイしていたのもレベルアップにつながりました。父もサッカーをやっていたので、今でも試合の感想は言われます。最近はプレイ自体のことは細かくは言わなくなりましたが、小学校や中学校のころは細かく言われました」
そんな環境でサッカーに打ち込んだ柴田は、中学から鹿児島県の女子サッカーの名門である神村学園へ入学。親元を離れ、寮生活でサッカー漬けの日々を送った。
中学時代から頭角を現し、年代別の代表合宿にも招集されていた柴田は、高校2年時の2009年には全日本高校女子サッカー選手権大会で準優勝。そして、2011年に浦和レッドダイヤモンズレディースに加入した。
浦和のチームメイトの吉良知夏と堂園彩乃は高校時代の先輩であり、猶本光とは同じ福岡県出身(猶本は小郡市出身)で、小学生時代に何度か対戦したこともある。地元が近い3人と話していると、自然と博多弁で話していることもあるという。
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