18歳女子レーサー、小山美姫。
今はF4も「夢はやっぱりF1です」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 昨年4月に日本で創設されたフォーミュラレース入門カテゴリー『FIA-F4選手権』のピットガレージで、その少女は"お掃除のお姉さん"と呼ばれていた。彼女の名は、小山美姫――。陽の当たらない場所にいた少女は、かつてFIA-F4で優勝争いをする若いドライバーたちとカートで互角以上の走りを見せ、一目置かれた存在だった。そしてライバルたちから遅れること数ヶ月、10月末になってようやくFIA-F4デビューのチャンスを掴んだ。2016年シーズン、18歳になった彼女に話を聞いた。

2016年シーズンから本格的にFIA-F4選手権に参戦する小山美姫2016年シーズンから本格的にFIA-F4選手権に参戦する小山美姫――まずは自己紹介をお願いします。

小山美姫(以下:小山) 性格をひと言で表すと......、変わり者です(笑)。

――「女子ドライバー」ということで好奇の目で見られることもあると思いますが、どう感じますか?

小山 私は内面も"男"なんで照れちゃいますが(笑)、あんまり気にしてないですね。一応、女子なんですけど(笑)。そんなに女子ってことは意識してないかな。

――レースを始めたきっかけは?

小山 もともとは父ちゃんがバイク好きで、その影響でポケバイに乗っていたんです。でも、女子だから、「本気でやるなら2輪は危なすぎる」と言われたところに、お母さんが書店でカートの雑誌を間違えて買ってきてしまったんです。それを父ちゃんとふたりで見て、「ちょっと(カート場に)行ってみるか!」っていうのがきっかけです。それが5歳のときで、それからはずっとカートをやっていました。

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